(Q3)漁業離職者に関する臨時措置法は、どのような場合に適用されますか?(Q4)雇用保険制度の中で支給される技能修得費や習得手当には、どのような条件や内容がありますか?
(A3)「漁業離職者に関する臨時措置法」の正式名称は、**「国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法」**です。
この法律は、国際的な漁業規制などによって日本の漁船を減らさざるを得なくなり、その結果、多くの漁業従事者が一斉に仕事を失うような場合に、再就職や生活の安定を支援するための制度です。
具体的には、対象となる「漁業離職者」は、主に次のような人です。
- 国際協定などによって操業区域や漁獲量の規制が強化された
- その影響で漁船の数を減らす「減船」が行われた
- その減船によって、対象となる漁業に従事していた人が離職を余儀なくされた
- 現在失業している、または職業が著しく不安定で、実質的に失業と同じような状態にある
という場合です。つまり、単に「漁業の仕事を辞めた人」すべてが対象になるわけではなく、国際的な漁業規制に対応するための減船によって離職した人が中心になります。
例えば、国際協定によって日本の漁船の操業が大幅に制限され、ある漁業会社が保有する船を10隻から5隻に減らした結果、乗組員が仕事を失った場合などが典型例です。
対象者には、当時、漁業離職者求職手帳の発給、ハローワーク等による就職指導、職業転換給付金、職業訓練などの特別な再就職支援が用意されていました。
なお、この法律はもともと時限立法として制定され、何度も期限が延長されてきましたが、厚生労働省資料では直近の有効期限は2023年6月30日とされています。したがって、現在の具体的なケースについて制度利用を検討する場合は、現行の雇用保険制度や職業訓練、再就職支援制度などを含めて確認する必要があります。
要するに、**「国際的な漁業規制によって漁船を減らさざるを得ず、そのため仕事を失った漁業従事者の再就職と生活を支えるための特別な法律」**と理解すると分かりやすいです。
(A4)雇用保険制度には、失業中の人が再就職のために公共職業訓練などを受ける場合に、「技能習得手当」が支給される仕組みがあります。ご質問の「習得手当」は、現在の制度では主にこの技能習得手当を指すと考えると分かりやすいです。雇用保険法36条に基づく制度です。
技能習得手当を受ける主な条件は、雇用保険の基本手当の受給資格者であり、ハローワーク所長などの指示によって公共職業訓練等を受講することです。自分で自由に選んだ通信講座や資格講座を受ければ自動的にもらえる、という制度ではありません。
技能習得手当には、現在、主に次の2種類があります。
- 受講手当
公共職業訓練等を実際に受講した日に支給されます。現在は1日500円、40日分まで、上限2万円です。基本手当の支給対象となる日に訓練を受けていることが基本条件です。 - 通所手当
訓練施設まで通うための交通費です。電車・バス、自動車など、通所方法に応じて支給され、現在の上限は原則として月額4万2,500円です。徒歩の場合など、距離や通所方法によって対象外になる場合があります。
さらに、訓練を受けるために、生計を維持している同居の親族と離れて生活しなければならない場合には、技能習得手当とは別に**寄宿手当(月額1万700円)**が支給される場合があります。
例えば、雇用保険の基本手当を受給しているAさんが、ハローワークの指示で3か月間の職業訓練を受ける場合、基本手当に加えて、条件を満たせば訓練を受けた日の受講手当+訓練施設までの通所手当を受けることができます。
手続きとしては、訓練開始時に「公共職業訓練等受講届」「公共職業訓練等通所届」などをハローワークに提出し、その後、失業認定時に訓練の受講状況を証明する書類を提出します。
なお、これと似た制度に求職者支援制度の「職業訓練受講給付金」があります。こちらは主に雇用保険の基本手当を受けられない求職者などが対象で、一定の収入・資産等の要件を満たせば、職業訓練受講手当として月10万円などが支給されます。雇用保険の技能習得手当とは別制度なので、区別が必要です。
要するに、雇用保険の技能習得手当とは、失業中の人がハローワークの指示で職業訓練を受けて再就職を目指す際に、訓練中の負担を軽くするため、「受講した日の手当」と「訓練施設までの交通費」を基本手当に上乗せして支給する制度と考えると分かりやすいです。
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