(Q1)生活保護の申請時に、福祉事務所の窓口職員から「民生委員に会って面談を受けてきてください」と言われましたが、なぜ民生委員との面談が必要なのでしょうか?(Q2)民生委員と面談することに疑問を感じていますが、面談を受けることにはどのような意味や目的があるのでしょうか?
(A1)民生委員との面談を求められる理由は、主に申請者の生活状況を地域で把握し、福祉事務所の生活実態調査や今後の支援に協力してもらうためです。
生活保護法22条では、民生委員は生活保護制度の実施について、福祉事務所長や社会福祉主事の事務に協力する立場とされています。民生委員法14条でも、住民の生活状態を必要に応じて把握し、相談・援助を行い、福祉事務所などに協力することが職務とされています。
具体的には、生活保護申請の際、民生委員が福祉事務所に協力して、世帯の生活実態について参考情報を提供したり、地域での生活上の困りごとを把握したり、必要な福祉サービスにつなげたりすることがあります。厚生労働省の通知でも、民生委員は生活実態調査への協力や、保護の要否判断に役立つ参考意見の提供を行うことがあるとされています。
ただし、ここで非常に重要なのは、民生委員との面談を受けること自体が、生活保護申請の法律上の必須条件ではないということです。
厚生労働省の実施要領では、申請意思が確認された人には速やかに申請書を交付して申請手続を進めるよう求めています。民生委員との面談を済ませなければ申請書を渡さない、あるいは「民生委員に会ってからでないと申請を受理しない」という制度にはなっていません。
したがって、窓口で
「まず民生委員に会ってきてください。その後でなければ生活保護の申請はできません」
という意味で言われたのであれば、注意が必要です。民生委員との連携はあくまで福祉事務所が保護の調査・支援を行う際の協力関係であり、民生委員が生活保護を「許可する」「申請資格があるか審査する」立場ではありません。保護を開始するかどうかを決定する権限は福祉事務所にあります。
例えば、「近所の民生委員に生活状況を説明するのが精神的に難しい」「個人的な事情を地域の人に知られたくない」といった事情がある場合には、その事情を福祉事務所に伝えて、ケースワーカーによる訪問調査など別の方法で確認できないか相談して構いません。
要するに、民生委員との面談は、生活実態の把握や地域での支援のために行われることがありますが、生活保護申請の絶対的な条件ではありません。申請意思があるのであれば、民生委員との面談前でも福祉事務所は申請手続を進める必要があります。
(A2)民生委員との面談には、主に**「地域での生活状況を把握すること」と「必要な支援につなげること」**という意味があります。
民生委員は、住民の生活状態を必要に応じて把握し、生活上の相談に応じ、福祉サービスの情報提供や行政機関への協力を行う役割があります。生活保護法22条でも、民生委員は福祉事務所などの事務に協力する立場とされています。
そのため面談では、たとえば「現在どのような生活をしているか」「食事や住居で困っていないか」「一人で生活を維持できているか」「地域で利用できる支援はないか」といったことを確認し、必要があれば福祉事務所や他の福祉サービスにつなぐことがあります。厚生労働省も、民生委員と福祉事務所が生活困窮者の発見・情報提供・支援について連携することを求めています。
また、民生委員には守秘義務があります。面談で知った家庭事情や生活状況を、正当な理由なく地域の人に話してよいわけではありません。厚労省通知でも、この守秘義務を踏まえて慎重に相談・援助を行うことが示されています。
ただし重要なのは、民生委員との面談は、生活保護を申請するための「審査」や「許可」ではないという点です。民生委員が「生活保護を受けてよい・だめ」と決定する権限を持っているわけではありません。保護の要否を調査し、開始・却下を決定するのは福祉事務所です。民生委員はあくまで協力者です。
したがって、面談に疑問や不安がある場合は、福祉事務所に**「民生委員との面談は何のためですか」「どのような情報を伝える予定ですか」**と確認して構いません。特に、地域の人に家庭事情を知られることへの強い不安などがあるなら、その事情も伝えて、福祉事務所による直接調査など別の方法で対応できないか相談する余地があります。
要するに、民生委員との面談は、生活保護の可否を決めるためのものではなく、地域での生活実態を把握し、必要な支援につなげ、福祉事務所の支援を補助するためのものと考えると分かりやすいです。
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