(Q1)義務教育以外の教育を行う学校に就学している者がいる世帯で、世帯員以外の絶対的扶養義務者から仕送りを受けている場合、その仕送りはどのように取り扱われますか?(Q2)仕送りが当該就学者の教育費に当てられる場合、その仕送りは就学者の収入として扱われますか?

(A1)はい。この質問は、生活保護を受けている世帯に高校生などがいて、別居している親などから仕送りを受けた場合、その仕送りを生活保護上の収入として認定するのかという質問です。

① 結論

世帯員以外の絶対的扶養義務者からの仕送りは、原則として収入認定の対象になります。

ただし、高校など義務教育以外の教育に必要な費用として援助された金銭については、一定の条件を満たせば、収入認定から除外できる場合があります。

重要なのは、仕送りの目的と使途です。

② 絶対的扶養義務者とは?

民法第877条第1項に規定される、次の親族を指します。

  • 父母・祖父母・子・孫などの直系血族
  • 兄弟姉妹

例えば、母親と高校生の子どもが生活保護を受けていて、別居している父親から仕送りを受ける場合が該当します。

③ 具体例

生活保護を受けているAさんの世帯には、高校生のB君がいます。

別居している父親から、毎月5万円の仕送りを受けています。

この場合、仕送りの目的によって取扱いが異なります。

仕送りの目的金額取扱い
通常の生活費20,000円原則として収入認定する
高校の授業料や教材費20,000円必要性が認められれば収入認定から除外できる場合がある
通学に必要な費用10,000円必要性が認められれば収入認定から除外できる場合がある

この例では、教育費3万円について収入認定から除外する余地があります。

ただし、高校生がいる世帯への仕送りであれば、すべて教育費として扱えるわけではありません。

④ 福祉事務所では何を確認するのですか?

実務上は、次の点が重要になります。

  1. 仕送りをした人との関係
    父母、祖父母、兄弟姉妹など、どの扶養義務者からの援助か。
  2. 仕送りの目的
    通常の生活費なのか、授業料・教材費などの教育費なのか。
  3. 教育費としての必要性
    学校への納付金や通学費など、実際に必要な費用か。
  4. 他の制度との重複
    高等学校等就学支援金や奨学金などで既に賄われていないか。
  5. 実際の使用状況
    必要に応じて学校の請求書や領収書などで確認できるか。

⑤ 注意点

ここで特に重要なのは、扶養義務者からの仕送りと、自立更生を目的とした恵与金は、必ずしも同じ取扱いにはならないということです。

通常の扶養として送られた生活費は、原則として収入認定されます。

一方、教育に必要な費用として明確に援助された金銭は、収入認定除外の要件に該当するかを個別に判断します。

また、教育費であっても、全額が無条件に除外されるわけではありません。

⑥ まとめ

今回の質問を簡単にまとめると、次のとおりです。

義務教育以外の学校に就学している者がいる生活保護世帯で、世帯員以外の絶対的扶養義務者から仕送りを受けた場合、その仕送りは原則として収入認定の対象となります。

ただし、高校などへの就学に必要な費用として援助された部分については、必要性や使途を確認したうえで、収入認定から除外できる場合があります。

つまり、「誰から仕送りを受けたか」だけでなく、「何のために使う仕送りなのか」が重要ということです。

(A2)はい。この質問は、生活保護世帯の高校生などが、別居している親などから仕送りを受け、そのお金を教育費に使う場合、誰の収入として取り扱うのかという質問です。

① 結論

仕送りが当該就学者の教育費に充てられる場合には、原則として、その就学者本人の収入として取り扱います。

ただし、就学者本人の収入として取り扱うことと、その全額を生活保護費から差し引くことは別の問題です。

教育費として使用する金額については、収入認定から除外できる場合があります。

② 具体例

生活保護を受けている母親と高校生の子どもがいる世帯を考えます。

別居している父親が、高校生の子どもの教育費として毎月3万円を仕送りしている場合です。

この場合、次のように考えます。

項目取扱い
仕送りをした人別居している父親
仕送りを受ける人高校生の子ども
仕送りの目的授業料・教材費などの教育費
収入の帰属原則として高校生本人
収入認定教育費としての必要性や収入認定除外の要件を確認して判断

つまり、母親の生活費としての仕送りではなく、高校生本人の教育費としての仕送りと考えるということです。

③ 教育費なら必ず収入認定から除外されますか?

いいえ。必ずしもそうではありません。

例えば、毎月3万円の仕送りを受けていても、実際に必要な教育費が2万円であれば、残りの1万円については別途判断が必要です。

また、学校の授業料や教材費などについて、他の制度から給付を受けている場合には、その点も確認する必要があります。

④ まとめ

今回の質問を簡単にまとめると、次のとおりです。

生活保護世帯の高校生などが、世帯員以外の絶対的扶養義務者から教育費として仕送りを受けた場合、その仕送りは原則として当該就学者本人の収入として取り扱います。

ただし、教育費として必要な金額については、収入認定から除外できる場合があるため、仕送りの目的や使途を確認する必要があります。

重要なのは、「就学者本人の収入として扱うこと」と「生活保護費の計算で収入認定すること」を区別することです。

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