(Q)時給や日給を引き上げることは、基本給等の引き上げに該当しますか?例:基本給が時給制の職員について、その時給を引き上げる場合や、基本給が日給制の職員について、その日給を引き上げる場合は、新加算等の算定において基本給の引き上げとみなされますか?

(A)はい。時給や日給を引き上げることは、福祉・介護職員等処遇改善加算における「基本給の引き上げ」に該当します。

月給制の正社員だけでなく、時給制のパート職員や日給制の職員についても、基本給を引き上げたものとして取り扱うことができます。

具体例を交えて、分かりやすく説明します。

① 結論

基本給が時給制の場合は時給の引き上げ、日給制の場合は日給の引き上げが、基本給の引き上げに該当します。

給与形態引き上げの例基本給の引き上げに該当するか
月給制月給20万円→21万円○ 該当する
時給制時給1,200円→1,300円○ 該当する
日給制日給9,000円→9,500円○ 該当する
一時金賞与として3万円支給× 基本給の引き上げではない

つまり、基本給は月給でなければならないという決まりではありません。

② 時給制の職員の場合

例えば、就労継続支援A型事業所で働くパート職員について考えます。

改善前

  • 時給:1,200円
  • 1日:6時間勤務
  • 月間:20日勤務

月額給与は、

1,200円 × 6時間 × 20日 = 144,000円

改善後

時給を1,300円に引き上げます。

1,300円 × 6時間 × 20日 = 156,000円

この場合、

156,000円 − 144,000円 = 月額12,000円の賃金改善

となります。

この12,000円は、処遇改善加算における基本給の引き上げによる賃金改善額として計上することができます。

③ 日給制の職員の場合

例えば、日給制の職員について考えます。

改善前

  • 日給:9,000円
  • 月間勤務日数:20日

月額給与は、

9,000円 × 20日 = 180,000円

改善後

日給を9,500円に引き上げます。

9,500円 × 20日 = 190,000円

この場合、

190,000円 − 180,000円 = 月額10,000円の賃金改善

となります。

こちらも基本給の引き上げに該当します。

④ 処遇改善加算で注意すること

特に重要なのは、次の3点です。

1.基本給として支払われていること

時給や日給が労働契約上の基本給に当たるものであれば、その引き上げは基本給の引き上げとして扱えます。

2.実際に賃金改善が行われていること

例えば、時給を100円引き上げた場合には、実際の勤務時間に応じて増加した賃金額を確認します。

3.賃金改善の記録を残すこと

賃金台帳、給与明細、労働条件通知書、給与規程などで、改善前後の時給・日給を確認できるようにしておきます。

なお、最低賃金の改定への対応や、他の手当の減額を伴う場合などは、処遇改善加算上の賃金改善額としてどのように計上できるか、別途確認が必要です。

⑤ まとめ

時給制・日給制の職員についても、基本給そのものを引き上げれば、処遇改善加算における基本給の引き上げとして認められます。

例えば、

  • 時給1,200円を1,300円にする
  • 日給9,000円を9,500円にする

といった取組です。

したがって、月給制の正社員だけでなく、時給制のパート職員や日給制の職員についても、基本給の引き上げによる処遇改善を実施することが可能です。

ただし、処遇改善加算の算定に当たっては、基本給の引き上げに該当するかという点に加え、対象年度の月額賃金改善要件や賃金改善額の計算方法を満たしているかも確認する必要があります。

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