(Q)児童福祉施設等に入所、または里親等に委託されていた児童が、施設等を退所し、または里親等への委託が解除されて保護者世帯に転入する際、転入前の入所または委託期間中に積み立てた児童手当の管理者を施設長等から親権を行う父母に変更する場合、当該金銭を「自立更生を目的として給与された金銭」に準じて取り扱って差し支えないでしょうか?

(A)はい。この質問は、児童福祉施設や里親のもとで生活していた児童が、生活保護を受けている親の世帯に戻る際、施設などで積み立てられていた児童手当を、生活保護上どのように取り扱うのかという質問です。

① 結論

はい。一定の条件のもとで、「自立更生を目的として給与された金銭」に準じて取り扱って差し支えないとされています。

つまり、施設長や里親等が管理していた児童手当の積立金について、管理者を親権者である父母に変更したからといって、直ちに全額を生活保護上の収入として認定する必要はありません。

ただし、積立金の全額が無条件に収入認定から除外されるという意味ではありません。

② 具体例

例えば、次のようなケースです。

生活保護を受けている母親の子どもA君は、児童福祉施設で生活していました。

施設では、A君のために支給された児童手当を積み立てており、その金額は30万円になっていました。

その後、A君は施設を退所し、母親の世帯に戻ることになりました。

これに伴い、30万円の積立金の管理者が施設長から母親に変更されました。

この場合、母親が30万円を新たに受け取った通常の収入として、一律に取り扱うわけではありません。

児童の自立更生のために必要な金銭として、収入認定除外の取扱いを検討することになります。

③ どのような条件が必要ですか?

実務上は、次の点を確認することが重要です。

確認事項内容
① 積立金の原資施設入所中や里親委託中に支給された児童手当であること
② 管理者の変更施設長等から親権を行う父母に管理が移ること
③ 児童の状況施設退所または里親委託の解除により、保護者世帯に転入すること
④ 金銭の使途児童の自立更生のために必要な用途に充てられること
⑤ 管理状況児童のための積立金として適切に管理されること

特に重要なのは、積立金が児童本人のための金銭であり、保護者の自由に使える生活費とは区別されることです。

④ どのような用途が考えられますか?

例えば、児童の将来の進学に必要な費用や、生活の安定・自立に必要な費用などが考えられます。

ただし、具体的にどの用途が認められるかは、児童の状況や必要性、収入認定除外の基準に照らして判断します。

また、積立金を一般的な世帯の生活費に使用する場合には、取扱いが異なる可能性があります。

⑤ まとめ

今回の質問を簡単にまとめると、次のとおりです。

児童福祉施設等を退所し、または里親等への委託が解除されて保護者世帯に転入する児童について、施設入所中等に積み立てられた児童手当の管理者を施設長等から親権者である父母に変更する場合、その積立金は「自立更生を目的として給与された金銭」に準じて取り扱って差し支えありません。

したがって、管理者が父母に変更されたことだけを理由に、積立金の全額を収入認定する必要はないということです。

ただし、実際に収入認定から除外する範囲や管理方法については、福祉事務所が個別に確認する必要があります。

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