(Q)地域支援事業の任意事業として実施される在宅の高齢者を現に介護している家族に対して、介護を行っていることの慰労として贈呈される金品の取扱いはどのようにすればよいですか?

(A)はい。この質問は、生活保護を受けている人が、自宅で高齢者を介護していることに対する慰労金を市町村から受け取った場合、そのお金を収入として認定するのかという質問です。

① 結論

地域支援事業の任意事業として支給される家族介護慰労金については、月額8,000円まで収入として認定しない取扱いが認められています。

これは、厚生労働省の「生活保護問答集」問8-61に示されている取扱いです。

具体的には、次のように定められています。

  • 月額8,000円まで:収入認定しない
  • 月額8,000円を超える部分:原則として収入認定の対象となる
  • 年額で支給される場合:年額を12で割って月額に換算する

つまり、年間96,000円までが収入認定除外の目安となります。

② 家族介護慰労金とは?

家族介護慰労金とは、在宅で高齢者を介護している家族に対して、市町村が介護の労をねぎらうために支給する金銭などです。

例えば、要介護状態の高齢者を自宅で介護している家族に対して、一定の条件の下で慰労金を支給する制度があります。

この制度は、介護を行う家族の負担を軽減し、在宅介護を支援することを目的としています。

③ 具体例

例えば、生活保護を受けているAさんが、自宅で要介護状態の母親を介護しているとします。

市町村から、家族介護慰労金として年間10万円が支給されました。

この場合、次のように計算します。

【計算方法】

100,000円 ÷ 12か月 = 約8,333円

収入認定しない金額は月額8,000円までなので、

8,333円 − 8,000円 = 約333円

したがって、年間では次のようになります。

項目金額
年間の慰労金100,000円
収入認定しない金額96,000円
収入認定の対象となる金額4,000円

この例では、年間10万円のうち96,000円は収入認定せず、残り4,000円が収入認定の対象となります。

なお、これは問答集の基準に基づく計算例です。

④ なぜ月額8,000円まで収入認定しないのですか?

家族介護慰労金は、通常の給与や生活費の援助とは性質が異なります。

長期間にわたり在宅で介護を続けている家族に対して、その労をねぎらう目的で支給されるものです。

そのため、生活保護制度でも、支給の趣旨を考慮して一定額を収入認定しない取扱いが設けられています。

この取扱いの根拠は、次のとおりです。

【根拠】

  • 生活保護問答集:問8-61
  • 生活保護法による保護の実施要領について:次官通知第8の3の(3)のケ

⑤ 実務上の注意点

福祉事務所では、次の事項を確認することが重要です。

  1. 支給制度の確認
    地域支援事業の任意事業として支給される家族介護慰労金に該当するか。
  2. 支給金額の確認
    年額で支給される場合には、12か月で割って月額を算出する。
  3. 収入認定除外額の確認
    月額8,000円までを収入認定しない。
  4. 超過額の取扱い
    月額8,000円を超える部分については、収入認定の対象となるか確認する。

なお、自治体独自の介護手当など、名称が似ていても制度の性質が異なる給付については、同じ取扱いになるとは限りません。

⑥ まとめ

今回の質問を簡単にまとめると、次のとおりです。

地域支援事業の任意事業として、在宅の高齢者を介護している家族に贈呈される慰労金品については、月額8,000円まで収入として認定しないことが認められています。

年額で支給される場合には、支給額を12か月で割って月額に換算し、月額8,000円を超える部分について収入認定を検討します。

つまり、年間96,000円までの家族介護慰労金については、生活保護費を減額するための収入として扱わなくてもよいということです。

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