(Q)夫が亡くなり、相続人は私と長男・次男の3人です。遺産は自宅(土地4,000万円・建物500万円)と、預金1,500万円です。私は今の家に住み続けたいのですが、息子たちは法定相続分どおりに分けたいと言っています。築20年の木造住宅で、私は75歳です。この場合、どのように対応するのが良いでしょうか?

(A)① あなたが家を相続し、子ども達に代償金を支払う方法(代償分割)

あなたが自宅を丸ごと相続し、そのかわりに息子たちにお金で取り分を渡す方法です。

▼代償金はいくらぐらい?(概算)

遺産合計 = 4,500万円(自宅)+ 1,500万円(預金)= 6,000万円

  • 妻の法定相続分:3,000万円
  • 長男:1,500万円
  • 次男:1,500万円

あなたが家(4,500万円)を相続した場合
→ あなたの取り分が多すぎるため、
 息子2人に各1,500万円ずつ(合計3,000万円)を渡す必要が出てきます。

ただし、建物は築20年なので実際はもっと評価が下がることが多く、
話し合いで金額を調整できる点もポイントです。

▼メリット

  • 自宅に住み続けられる
  • 息子たちにも公平感がある

▼デメリット

  • 代償金をまとめて用意する必要がある
    → 足りない場合は「預金+一部借入」で補う人もいる

預金をすべて子ども達にわけ、家の評価を低めにして調整する方法

築20年の木造住宅は、建物価値はほぼゼロ評価になることが多いです。

土地4,000万円 + 建物ほぼ0円 と考えると、
「家の価値を少し低めに評価し、預金1,500万円を全額子どもに渡す」ことで
息子たちが納得するケースがあります。

▼メリット

  • 代償金が少なくて済む(または0円になる場合も)
  • あなたが家をそのまま相続できる

あなたが“終身住み続ける権利(配偶者居住権)”を使う方法

2020年から使える制度で、

  • 家の「所有権」:息子たちが持つ
  • 家の「居住する権利」:あなたが一生持つ

という方法です。

評価額が分かれるため、
息子たちの取り分(お金)を確保しつつ、あなたは住み続けられるという制度。

▼メリット

  • あなたが生涯、安心して住める
  • 遺産の公平な分割になるので息子たちも納得しやすい

▼デメリット

手続き(登記)や説明がやや複雑

売却やリフォームは制限がある