(Q)施行要領において、世帯分離の適用時に最低限度の生活を超える生活水準が許容される場合、どのような配慮が求められますか?

(A)生活保護の施行要領では、世帯分離を行うと、その結果として一時的に「通常の保護基準より高い生活水準」になる場合があります。

しかし、そのような場合でも機械的に世帯分離を認めるのではなく、次のような配慮が求められています。

わかりやすく言うと

例えば、

  • 高齢の親が入院している
  • 障害のある子どもが施設に入所している
  • 家族が長期間別々に生活している

といった事情があり、世帯分離を認めることで本人の福祉や自立に役立つ場合があります。

その結果、世帯全体で見ると保護費が少し増えたり、通常より高い生活水準になることがありますが、

「その人の生活や福祉のために必要な世帯分離なのか」
を十分に検討し、

必要最小限の範囲で認めること

が求められています。

施行要領の趣旨

世帯分離は、

  • 保護費を増やすために行うものではない
  • 本人の療養、就学、自立更生などのために必要な場合に行うもの

という考え方です。

そのため、

世帯分離によって最低生活費を超える生活水準となる場合であっても、被保護者の福祉の向上や自立助長の観点から真に必要であるかを慎重に判断すること

という趣旨になっています。

行政書士の実務でのポイント

福祉事務所に対しては、

  • なぜ世帯分離が必要なのか
  • 世帯分離しなければどのような不利益があるのか
  • 本人の自立や療養にどう役立つのか

を具体的に説明することが重要です。

特に、

  • 障害者施設入所者
  • 長期入院患者
  • 高校・大学等への就学者
  • DV避難者
  • 高齢者施設入所者

などのケースでは、世帯分離の必要性を丁寧に主張することで認められる可能性があります。

要するに、

「世帯分離によって保護費が増えるかどうか」ではなく、「本人の福祉や自立のために本当に必要かどうか」を中心に判断しなさい、というのが施行要領の考え方です。

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