(Q3)養護老人ホーム等の入所者から医療扶助の申請があった場合、どのような手続きや判断が求められますか?(Q4)老人福祉法による措置を廃止された者や、生活費の支弁がなされなくなった被措置者については、どのように保護の要否を判断すべきですか?

(A3)養護老人ホーム等の入所者から医療扶助の申請があった場合も、一般の生活保護の新規申請と同様に受理し、必要な調査と要否判定を行います。

主な手続きは次のとおりです。

  1. 申請を受理する
    施設入所中であることだけを理由に、申請を受け付けないことはできません。
  2. 収入・資産などを調査する
    年金、預貯金、健康保険の加入状況、扶養、老人福祉法による措置費の内容などを確認します。原則として実地調査を行いますが、施設長から入所前の住所、家族、収入・資産状況などを記載した副申書が提出されている場合は、実地調査を省略できることがあります。
  3. 他制度を優先して利用する
    健康保険、後期高齢者医療、老人福祉法による措置、施設内で受けられる医療などがある場合は、まずそれらを活用します。
  4. 施設では対応できない医療かを確認する
    養護老人ホーム等の入所者については、施設の嘱託医による診療や施設の措置で対応できる範囲を確認します。施設では真に対応できない治療が必要な場合に限り、医療扶助を適用するのが基本です。
  5. 医療の必要性を確認して決定する
    医療機関の意見や傷病届などにより治療の必要性を確認し、生活保護の要件を満たす場合は、医療券を発行して医療扶助を行います。医療扶助の開始日は、原則として申請日以後、医療が必要と認められた日です。

つまり、施設入所者だから自動的に医療扶助を認めるのではなく、保険や施設内医療を優先し、それらでは対応できない必要な医療について、本人の収入・資産を調査したうえで適用を判断します。

(A4)老人福祉法による入所措置が廃止された場合や、措置が継続していても生活費が支弁されなくなった場合は、通常の生活保護と同じように、本人の最低生活費と収入を比較して保護の要否を判断します。

具体的には、次の内容を確認します。

  • 年金などの収入
  • 預貯金などの資産
  • 健康保険や介護保険など、他制度の利用状況
  • 扶養や援助の状況
  • 入院患者日用品費、医療費、介護費など、実際に必要な生活費

その結果、本人の収入や資産だけでは最低生活費を満たせない場合は、不足する範囲で生活扶助・医療扶助・介護扶助などを開始します。

特に入院中で、老人福祉法から日用品費が支弁されなくなった場合は、必要に応じて生活保護の入院患者日用品費を計上します。反対に、老人福祉法から日用品費相当額が支弁されている間は、その額を収入として認定して保護費を調整します。

また、老人ホームの入所措置廃止と同時に生活保護を開始する場合は、保護の空白が生じないよう、措置担当部門と福祉事務所が連携して開始時期や実施責任を確認する必要があります。

要するに、老人福祉法による保障がなくなった部分について、本人の収入・資産を調査し、不足があれば生活保護で補うという判断です。

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