(Q)小規模の火災で被災した世帯が、公的・私的な援助を受けられない場合、どのような支援が受けられますか?
(A)結論
小規模な火災で被災し、災害救助法による救助や自治体・親族・民間団体などから援助を受けられない場合は、生活保護の「一時扶助」により、最低限必要な物品の支給を受けられることがあります。
生活保護問答集でも、このような場合には、寝具や被服を支給して差し支えないとされています。
支給対象となるもの
1.布団や衣類
火災で失った次のような物が対象になります。
- 布団・毛布などの寝具
- 普段着
- 下着など、生活に欠かせない被服
ただし、何でも買い直せるわけではなく、最低生活を維持するために直接必要な範囲に限られます。現在の実施要領でも、災害救助法の救助や自治体等の援助で補えない場合には、災害で失った布団類・日常着用する被服について一時扶助を認める取扱いが示されています。
2.炊事用具などの家具・生活用品
火災によって、
- 鍋やフライパン
- 食器
- 炊飯器などの炊事用具
- 最低限必要な家具・什器
を失い、他の援助で用意できない場合は、家具什器費として支給される可能性があります。通常は必要性や被害状況を福祉事務所が確認し、基準額の範囲内で認定します。
3.暖房・冷房器具
火災後に最低限必要な暖房器具を持っていない場合や、熱中症予防が特に必要な人がいて冷房器具がない場合は、条件を満たせば別途支給対象になることがあります。
支給されるための条件
主に次の点が確認されます。
- 火災によって実際に物品を失ったこと
- 災害救助法による救助の対象にならないこと
- 自治体、親族、保険、寄付など他の援助を受けられないこと
- 手元に代わりに使える物がないこと
- 最低生活を維持するために必要不可欠であること
そのため、被害を受けた物がすべて新品で補償される制度ではありません。今後の生活に最低限必要な物だけが対象です。
分かりやすい例
生活保護を受けている2人世帯が、台所付近の小規模火災によって、布団、衣類、鍋、食器を焼失したとします。
火災保険に加入しておらず、自治体や親族からも援助を受けられない場合は、福祉事務所が調査したうえで、
- 布団・衣類の一時扶助
- 鍋・食器などの家具什器費
を支給できる可能性があります。
手続き上の注意
火災が起きたら、購入する前にケースワーカーへ連絡し、
- 罹災証明書
- 消防署の証明
- 被害を受けた物の一覧
- 火災保険の有無
- 必要品の見積書
などを提出します。原則として現物支給になる場合もあり、事前承認なく購入すると支給されないことがあるため注意が必要です。
要するに、小規模火災でも、他から援助を受けられず、最低限の布団・衣類・家具などを失った場合は、生活保護の一時扶助で必要な範囲の支援を受けられます。
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