(Q1)デイサービスの通所自立支援加算において、同一敷地内での通所や、学校の目の前に事業所がある場合、または徒歩数分の距離の場合は、支援加算の対象外となりますか?(Q2)通所が対象外となる場合の具体的な基準はどのようなものですか?例えば、乱歩5分程度の距離や、目視できる距離であっても横断歩道を渡るなど支援が必要な場合は、支援加算の対象となりますか?

(A1)結論

はい。ご質問に挙げられたような「極めて近距離」の通所は、原則として通所自立支援加算の対象外です。

こども家庭庁のQ&Aでは、かなり具体的に、同一敷地内、学校の目の前、徒歩数分程度の通所については、通所自立支援加算を算定できないと示されています。

具体的には

学校等から事業所までの状況加算
同一敷地内に事業所がある× 対象外
学校の目の前に事業所がある× 対象外
徒歩数分程度の距離× 対象外
徒歩数分だが途中に横断歩道がある× 原則対象外
一定の距離があり、自立通所に向けた計画的な付き添い支援が必要○ 要件を満たせば対象

国の留意事項でも、**「同一敷地内の移動や、極めて近距離の移動などは対象とならない」**とされています。

横断歩道があれば算定できる?

ここも重要です。

例えば、

学校から事業所まで徒歩3~5分だが、途中に交通量の多い横断歩道があり、職員が安全確認を教えながら付き添っている

という場合でも、距離自体が極めて近距離であれば、それだけで加算対象にはなりません。

Q&Aでは、「目視できる近距離ではあるが横断歩道を渡るなど支援の場面がある場合」についても、学校の目の前や徒歩数分程度であれば、加算で評価する通所自立支援には当たらず、算定できないとされています。

通学経路の全部を職員が付き添う必要はありません

一方で、学校・自宅から事業所までの全区間を職員が付き添わなければならないわけではありません。

例えば、

学校 → 学校の送迎バス → バス停 → 徒歩 → 放課後等デイサービス

という固定された通所経路で、

「バス停から事業所まで」の区間について、将来自分で通所できるよう職員が計画的に付き添って練習する場合は、要件を満たせば加算を算定できます。

ただし、この場合も、バス停から事業所までが極めて近距離であれば対象外です。

そもそも何を評価する加算なのか

通所自立支援加算は、単なる「送迎」や「安全のための付き添い」を評価するものではありません。

放課後等デイサービスを利用する児童について、

学校・自宅等から事業所まで、将来的に一人で通所できるようになることを目指して、職員が付き添いながら計画的に支援する

ことを評価する加算です。

そのため、極端に短い距離では、「自立した通所を獲得するための訓練」として加算で特別に評価する必要性が乏しい、という考え方になっています。

まとめ

ご質問のケースは、

同一敷地内 → ×
学校の目の前 → ×
徒歩数分 → ×
徒歩数分+横断歩道などの支援場面あり → 原則×

です。

一方、一定の距離があり、公共交通機関の利用や徒歩などについて、将来の自立通所を目標として個別に計画を作成し、職員が付き添って段階的に支援する場合は、通所自立支援加算の対象となり得ます。

なお、国は「○m以上」「徒歩○分以上」という明確な数値基準を設けているわけではありません。ただし、徒歩数分程度については明確に対象外の例として示している点に注意が必要です。

(A2)結論

ご質問の「乱歩5分」は「徒歩5分」の意味として回答します。

徒歩5分程度の極めて近い距離や、学校から事業所が目視できる程度の近距離は、原則として通所自立支援加算の対象にはなりません。

また、途中に横断歩道があり、そこで安全確認などの支援が必要であっても、通所経路そのものが極めて近距離であれば、原則として加算対象にはなりません。

通所自立支援加算は、単なる安全確保のための付き添いではなく、将来、児童が自立して通所できるようになるための計画的な支援を評価する制度だからです。こども家庭庁は、通所自立支援加算を含む令和6年度報酬改定Q&Aを公式に掲載しています。

具体的に整理すると

通所経路加算の考え方
学校と事業所が同一敷地内× 対象外
学校の目の前に事業所がある× 対象外
徒歩5分程度など極めて近距離× 原則対象外
事業所が目視できる近距離× 原則対象外
徒歩数分だが途中に横断歩道がある× 原則対象外
一定の通所経路があり、児童が自立通所を習得するため計画的に付き添う○ 他の要件を満たせば対象

横断歩道がある場合は?

ここがポイントです。

例えば、

学校から放課後等デイサービスまで徒歩5分。途中に交通量の多い横断歩道があり、職員が「信号を見る」「左右を確認する」「安全に横断する」ことを教えながら付き添っている。

という場合です。

確かに支援そのものは必要ですが、「横断歩道で支援している」という理由だけで通所自立支援加算の対象になるわけではありません。

学校の目の前や徒歩数分程度など、そもそもの通所経路が極めて近距離であれば、加算によって評価する通所自立支援には当たらないという考え方になります。

「5分」が全国一律の線引きではありません

ただし、

「徒歩5分未満なら絶対不可、6分以上なら算定可能」

という意味ではありません。

国は「○メートル以上」「○分以上」という全国一律の数値基準を設定しているわけではなく、「極めて近距離かどうか」と、実質的な自立通所支援になっているかで判断します。

したがって、単純に距離だけではなく、

自立通所という目標がある → 個別支援計画に位置付ける → 固定された通所経路について職員が付き添う → 交通ルールや公共交通機関の利用等を段階的に習得させる

という支援の実態が重要になります。

令和8年度(2026年度)についても、こども家庭庁は現行の報酬告示・留意事項通知を公開しています。

まとめ

一番分かりやすく整理すると、

「徒歩5分」「学校の目の前」「目視できる距離」などの極めて近距離は原則対象外。途中に横断歩道など支援が必要な場所があっても、それだけでは対象にならない。

ということです。

ただし、「徒歩5分」という数字自体が絶対的な基準ではありません。 最終的には、距離・経路だけでなく、児童が自立して通所できるようになるための実質的・計画的な支援として評価できるかを含めて判断することになります。

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