(Q1)冬季加算を一括で前渡し支給することは認められますか?(Q2)どのような場合に冬季加算を一括で前渡し支給することができますか?
(A1)はい、冬季加算を一括して前渡し支給することは、一定の条件を満たせば認められます。 ただし、通常は一括支給ではなく、1か月分以内を限度として前渡しするのが原則です。
厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」第7・問28に、まさにこの取扱いが定められています。
原則と例外
冬季加算は、寒冷期に増える暖房費などに対応するため、生活扶助に上乗せされるものです。地域によって10月~4月または11月~3月などの期間について月ごとに算定されます。
したがって、たとえば「冬季加算5か月分を11月にまとめて全部支給する」という取扱いが通常認められているわけではありません。
しかし、薪・炭などの冬季必需物資をまとめて購入する必要がある場合には例外があります。
具体的には、
- 地域の実情から、薪・炭などを適切な時期にまとめて購入しなければ、その後の購入が著しく困難になる
- その世帯が、一括支給された冬季加算を食費など別の生活需要に使ってしまうおそれがないか確認する
- 福祉事務所が「一括前渡しすることが必要かつやむを得ない」と認める
という条件を満たす場合には、必要な額を一括して前渡し支給して差し支えないとされています。
わかりやすい例
たとえば、積雪の多い地域で薪を暖房に使っている世帯があり、「11月中に冬の5か月分の薪をまとめて購入しておかないと、積雪後は購入・運搬が難しくなる」という事情があるとします。
このような場合には、福祉事務所が必要性を確認したうえで、冬季加算のうち薪の購入に必要な額をまとめて前渡しすることが可能です。
つまり、質問への回答を一言でまとめると、
「原則は1か月分以内の前渡し。ただし、薪・炭などを一括購入しなければ後で入手が著しく困難になるなど、地域・世帯の具体的事情から必要やむを得ない場合には、必要額の一括前渡しが認められる」
という取扱いになります。これは全国一律に「希望すれば一括でもらえる」という制度ではなく、個々の世帯について福祉事務所が必要性を判断する例外的な取扱いと考えると分かりやすいです。
厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」
(A2)はい。冬季加算を一括で前渡しできるのは、例外的に「まとめて買わないと冬を越すための物資を確保しにくい」と認められる場合です。
厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」では、冬季加算も原則として1か月分以内の前渡しとされています。ただし、薪・炭などの冬季必需物資について、地域の実情からみて適切な時期にまとめて購入しないと、その後の購入が著しく困難になる場合には、必要な額を一括で前渡しして差し支えないとされています。
具体的には、次のような場合が想定されます。
- 豪雪地帯などで、冬になると道路事情が悪化し、薪・灯油などの購入や配送が難しくなる場合
- 薪や炭を冬になる前にまとめて購入しておく必要がある地域
- 冬季必需物資が一定時期を過ぎると入手しにくくなる場合
- 一括購入しなければ、冬期間の暖房を確保することが著しく困難になる場合
ただし、「一括でもらった方が便利だから」というだけでは認められません。福祉事務所は、本当に一括購入が必要かに加えて、支給したお金を食費など別の用途に使ってしまうおそれがないかなど、個々の世帯の状況も確認したうえで、「必要やむを得ない」と判断する必要があります。
たとえば、雪深い地域で薪ストーブを使用しており、11月中に冬期間分の薪を購入しておかなければ、積雪後は運搬できなくなるケースであれば、冬季加算のうち必要な額をまとめて前渡しすることが認められる可能性があります。
したがって、簡単にまとめると、**「原則は月ごとの支給。ただし、地域事情などから薪・炭等を前もって一括購入しないと後で確保することが著しく困難になり、かつ福祉事務所が必要やむを得ないと認めた場合は、一括前渡しが可能」**という取扱いです。
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