(Q)局第7の9の(6)では、身元が判明しない自殺者等について葬祭を行った場合には、葬祭扶助は適用できないとされています。しかし、生活保護を受けていた者が死亡し、他に葬祭を行う者がいなかったため、福祉事務所が町長に依頼して葬祭を行ってもらった場合、町長は法第○条第2項に規定する「葬祭を行う者」となりうるのでしょうか。

(A)はい。ご質問のケースでは、町長は生活保護法第18条第2項の「葬祭を行う者」には該当しない、という整理になります。

少し分けて考えると分かりやすいです。

生活保護法第18条第2項は、被保護者が死亡した場合に、その者の葬祭を行う扶養義務者などがいないとき、実際に葬祭を行う者に対して葬祭扶助を行うことができるという仕組みです。

一方、質問にあるケースでは、

生活保護受給者が死亡した

親族など葬祭を行う人がいない

福祉事務所が町長に葬祭を依頼した

町長が葬祭を行った

という流れです。

この場合、町長が行っている葬祭は、生活保護法第18条第2項にいう一般の「葬祭を行う者」として行っているものではなく、墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)第9条に基づき、市町村長の公的な責任として埋葬・火葬を行うものと考えます。

そのため、町長に対して生活保護の「葬祭扶助」を支給する、という処理にはなりません。

ここが、通常の葬祭扶助との大きな違いです。

たとえば、亡くなった被保護者に身寄りがなくても、知人などが実際に葬祭を引き受ける場合には、その人が生活保護法第18条第2項の「葬祭を行う者」として葬祭扶助の対象となる余地があります。

しかし、誰も葬祭を行う人がいないため、市町村長が墓地埋葬法第9条に基づいて処理する場合は別制度です。この場合、市町村長を生活保護法第18条第2項の「葬祭を行う者」として扱って葬祭扶助を適用するのではなく、墓地埋葬法に基づいて処理することになります。

したがって、ご質問への回答を簡潔にまとめると、**「被保護者が死亡し、葬祭を行う者がいないため福祉事務所が町長に依頼した場合であっても、町長は生活保護法第18条第2項の『葬祭を行う者』には該当せず、葬祭扶助を適用することはできない。町長による葬祭は墓地埋葬法第9条に基づいて処理する」**という理解になります。

なお、ご質問中の「法第○条第2項」は、生活保護法第18条第2項を指していると考えてよいです。

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