(Q1)死体検案に要する費用は、慣行料金がない場合、どのように定められるのか?(Q2)死体検案に要する費用には交通費が含まれると解してよいか?

(A1)死体検案に要する費用については、その地域に一般的な「慣行料金」がある場合は、その料金を参考にします。では、慣行料金がない場合どうするのか、というのが今回の質問です。

生活保護の葬祭扶助では、「検案」は葬祭扶助の対象に含まれています。生活保護法18条でも、葬祭扶助の内容として「検案」が明記されています。

現在の実施要領では、死亡診断または死体検案に要する費用について、文書作成の手数料を含め5,350円を超える場合、その超過額を葬祭扶助基準額に加算し、特別基準が設定されたものとして計上できるという取扱いがあります。

したがって、慣行料金が明確に存在しない場合は、医療機関等が自由に請求した金額をそのまま無条件で認めるという意味ではなく、実際に死体検案に必要となった合理的な費用を確認したうえで、必要な額を認定するという考え方になります。

例えば、死体検案料として8,000円が必要だった場合、5,350円を超える部分は、

8,000円-5,350円=2,650円

となります。この2,650円を通常の葬祭扶助基準額に加算する取扱いが可能です。

つまり、簡単にまとめると、「慣行料金がないから死体検案料を支給できない」ということではありません。実際に必要となった検案費用を確認し、生活保護の実施要領に沿って必要額を認定するということです。

特に覚えておくとよいのは、死体検案料は通常の葬祭扶助基準額の中だけで必ず収めなければならないものではなく、一定額を超えた場合には特別基準として上乗せできる仕組みがあるという点です。

(A2)はい。死体検案に要する費用には、必要な交通費も含まれると考えて差し支えありません。

たとえば、医師が遺体のある場所まで出向いて死体検案を行う場合、その往診・出張に伴って交通費が発生することがあります。このような費用は、死体検案を実施するために必要不可欠な費用であれば、検案に要する費用の一部として扱うことができます。

わかりやすく言うと、

「死体検案料とは、医師が検案そのものについて請求する料金だけなのか。それとも、医師が現地まで来るための交通費も含めてよいのか?」

という質問です。

答えは、**「検案のために実際に必要となった交通費であれば含めてよい」**という整理になります。

ただし、どのような交通費でも無条件に認められるわけではなく、死体検案を行うために通常かつ必要な範囲の費用であることが前提です。実務上は、検案料と交通費が別々に請求されている場合でも、領収書や請求書などで内容を確認したうえで、必要額を認定することになります。

つまり、「死体検案に要する費用=検案料だけ」ではなく、検案のために医師が出向く必要がある場合の合理的な交通費も含み得ると理解すると分かりやすいです。

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