(Q)父が亡くなり、遺産を相続するのは母と私(長男)、そして同居していた次男の3人です。
ところが次男は、父の遺品である骨とう品を勝手に売ったり、火の不始末で家を傷つけたり、近所に迷惑をかけても対応しなかったりしています。
遺産分割調停が終わるまで時間がかかりそうなため、このままでは自宅や遺産がさらに損なわれる心配があります。
今後どう対処すれば良いか悩んでいる状況です。
(A)① 家庭裁判所に「遺産の保全処分」を申し立てる
次男さんの行為で遺産が失われたり、価値が下がる危険がある場合、
家庭裁判所に対して「遺産の管理人・保全処分」の申立て ができます。
●できることの例
- 遺産である家屋を保全する措置
- 遺品の売却や持ち出しの禁止
- 必要があれば「相続財産管理人」の選任
これにより、次男さんが勝手に遺産を処分したり、建物を損なうような行為を防ぎやすくなります。
② 兄弟間の話し合いの記録(証拠化)を進める
後の調停・審判で有利になるよう、次男さんの行為は 客観的な証拠として残すこと が大切です。
●証拠の例
- 売却された骨とう品の写真・購入者情報
- 家屋の損傷箇所の写真
- 近隣への迷惑行為のメモ・日時
- 警察や消防に通報があった場合の記録
証拠を残すことで、裁判所も状況を判断しやすくなります。
③ 家の管理権をどうするか決める
遺産分割前の段階では、相続人全員に「共同相続財産の管理義務」があります。
次男さんだけに管理を任せるのは危険な状況ですので、
- 自宅の鍵の管理を全員で決める
- 不要な立ち入りを制限する
- 固定資産の管理費用は相続人全員の合意で対応する
など、可能な範囲で共同管理の形にすることも検討できます。
④ 必要であれば弁護士に依頼する
次男さんの行為がひどい場合、
- 不法行為に基づく賠償請求
- 遺産分割で不公平が生じないよう主張
など、専門的対応が必要になることがあります。
特に遺産の破壊・売却が続く場合は、早めに弁護士への相談も大切です。