(Q1)大学で就学している単身者が病気のため入院し、出身世帯がなく自力で医療費を支払うことができない場合、どのような取扱いになりますか?(Q2)妊娠・出産に伴い休学している大学生について、どのような支援や取扱いが行われますか?

(A1)大学に通う単身の学生で、

  • 病気やけがで入院した
  • 親族等からの援助が受けられない
  • 預貯金や収入がなく医療費を支払えない

という場合は、生活保護の対象となる可能性があります。

生活保護では、大学生は通常「稼働能力の活用」や「他法他施策の活用」が求められるため、一般的には保護を受けにくいとされています。しかし、入院により就学やアルバイトができず、親族からの援助も期待できない場合には、例外的に保護が認められることがあります。

具体的には、

  1. 福祉事務所が生活状況を調査する
  2. 親族からの援助が受けられないことを確認する
  3. 預貯金や資産がないことを確認する
  4. 医療費や生活費を自力で賄えないと判断される

と、医療扶助(医療費の支給)や生活扶助(生活費の支給)を受けられる可能性があります。

わかりやすく言うと

「大学生だから生活保護を受けられない」のではなく、

病気で入院し、自分で働けず、頼れる家族もおらず、医療費も払えない状態であれば、生活保護による救済が検討されます。

特に長期入院や重い病気の場合は、福祉事務所へ速やかに相談することが重要です。

なお、この取扱いは厚生労働省の生活保護関係通知でも示されており、大学生であっても真に保護を必要とする場合には個別事情に応じて保護の適用が検討されることとされています。

(A2)妊娠・出産を理由に大学を休学している学生については、直ちに「働けるのに働いていない」と判断されるわけではありません。

生活保護制度では、妊娠中や出産直後の母体の健康、育児の状況、学業継続の見込みなどを総合的に考慮して対応されます。

支援の考え方

  • 妊娠中で就労が困難な場合は、就労指導が緩和または免除されることがあります。
  • 出産後も、乳児の養育のため直ちに就労できない場合は、その事情が考慮されます。
  • 大学への復学を目指して休学している場合は、休学の理由や復学予定などを福祉事務所が確認します。
  • 出産や育児に必要な医療については、要件を満たせば医療扶助を利用できます。
  • 出産費用については、生活保護受給世帯であれば「出産扶助」が適用される場合があります。

大学生としての取扱い

生活保護制度では、原則として大学生は世帯分離の対象となり、生活保護の対象にならないことが多いですが、

  • 妊娠・出産により一時的に休学している
  • 復学の意思が明確である
  • 世帯の状況から保護が必要である

といった事情がある場合には、個別の事情を踏まえて福祉事務所が判断します。

具体例

例えば、大学3年生が妊娠し、出産のため1年間休学した場合、

  • 妊娠中・産後の体調を考慮
  • 育児状況を確認
  • 復学予定を確認

したうえで、世帯の保護の必要性を判断し、必要な支援が行われます。

一言でいうと

妊娠・出産による休学は正当な理由として扱われることが多く、母子の健康や復学予定を考慮しながら、福祉事務所が個別に支援内容を判断します。

生活保護の実務では、妊娠・出産や育児を理由とする休学については、本人の意思や将来の復学見込みを十分確認したうえで柔軟な対応が求められています。

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