(Q1)A市に居住していた被保護者甲を当初B市所在の更生施設に入所させたが、甲の希望もあってC市所在の更生施設に委託替えをした場合、生活保護法第19条第3項にいう「入所前の居住地」はA市、B市、どちらになるのでしょうか?(Q2)児童福祉施設から措置替えした後や措置が解除になった後、保護が必要となった場合、「入所前の居住地」はどのように解釈されますか?
(A1)この場合の**「入所前の居住地」**は A市 になります。
理由は、生活保護法第19条第3項でいう「入所前の居住地」は、最初に保護施設へ入所する直前に生活していた場所を指すからです。
今回の流れは、
- 甲は A市に居住
- B市の更生施設へ入所
- その後、C市の更生施設へ委託替え
となっています。
B市の更生施設は施設であり、甲が一般の住居として生活していた場所ではありません。そのため、C市の更生施設へ移る際に「入所前の居住地」がB市に変わるわけではありません。
したがって、最初に更生施設へ入所する前の居住地であるA市が「入所前の居住地」となります。
簡単に言うと
- A市 → 自宅等で生活していた場所
- B市 → 施設(中継地点)
- C市 → 新しい施設
施設から別の施設へ移っただけなので、保護の実施責任を判断する基準となる「入所前の居住地」は引き続きA市です。
これは厚生労働省の生活保護実施要領でも、施設間の移動があっても、原則として最初の施設入所前の居住地を基準とする取扱いとされています。
(A2)児童福祉施設(児童養護施設など)に入所していた方が、
- 他の施設へ措置替えされた後
- 施設退所により措置解除となった後
に生活保護が必要になった場合の「入所前の居住地」は、
施設に入る前に実際に生活していた市町村(保護者の住所地など)を指します。
施設の所在地が「入所前の居住地」になるわけではありません。
例
例1
- 神戸市の自宅で生活
- 大阪市の児童養護施設へ入所
- 18歳で退所
- 生活保護申請
この場合の「入所前の居住地」は
➡️ 神戸市
です。
大阪市ではありません。
例2
- 姫路市の自宅で生活
- 神戸市の児童養護施設へ入所
- 別の施設へ措置替え
- その後措置解除
この場合も
➡️ 姫路市
が「入所前の居住地」となります。
なぜか
生活保護では、施設入所中の住所は一時的なものであるため、保護の実施責任を判断する際には、原則として施設入所前の居住関係を基準にするとされています。
一言でいうと
児童福祉施設から措置替えや措置解除になった後に生活保護が必要となった場合の「入所前の居住地」とは、最初に施設へ入る前に実際に居住していた市町村を指し、施設所在地ではありません。
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