(Q)単身者が転居指導に応じない場合、どのように取り扱えばよいですか?
(A)はい。単身者が転居指導に応じない場合でも、直ちに生活保護を停止・廃止するという取扱いにはなりません。
厚生労働省の取扱いでは、単身者が住宅扶助の限度額を超える家賃の住宅に住んでおり、地域の同種住宅と比べても著しく高額である場合、まずは住宅扶助自体は限度額の範囲内で認定します。そのうえで、家賃が限度額を相当に上回り、その超過分を生活扶助から持ち出すことで最低生活の維持に明らかな支障が生じる場合には、生活保護法27条に基づく転居の指導・指示を行うことが考えられます。
例えば、住宅扶助の限度額が40,000円なのに家賃が60,000円の場合、原則として、
家賃60,000円全額を住宅扶助として支給するのではなく、限度額40,000円までを住宅扶助として認定する
という扱いです。残り20,000円を生活扶助から毎月支払うことで食費などが圧迫され、最低生活を維持できない状態であれば、福祉事務所は適正な家賃の住宅への転居を指導することになります。厚労省も、高額家賃の場合は住宅扶助基準額の範囲内で認定し、最低生活の維持に支障がある場合には法27条に基づく指導を検討する考え方を示しています。
重要なのは、「転居しない=即、保護廃止」ではないという点です。転居指導に従わないことを理由として最終的に保護の変更・停止・廃止などを検討する場合には、転居が本当に必要であることを具体的に確認し、本人に理由を説明し、転居できない事情がないか確認したうえで、必要な指導・指示や手続を踏む必要があります。単に「家賃が限度額を超えている」というだけで、直ちに保護を停止・廃止できるものではありません。
また、本人が自力で転居先を探すのが困難な場合には、福祉事務所側も公営住宅やUR、民間賃貸住宅などの情報提供を行うなど、転居に必要な支援をすることが求められています。
したがって、質問への答えを簡潔にすると、
単身者が転居指導に応じない場合は、まず住宅扶助を限度額の範囲内で認定します。それでも高額家賃のため最低生活の維持に支障がある場合には、法27条による転居指導・指示を行います。ただし、転居しないことだけを理由に直ちに保護を停止・廃止することはできず、本人の事情を確認し、必要な支援と適正な手続を経て判断する必要があります。
となります。
なお、この質問は**「生活保護手帳別冊問答集の『単身者が転居指導に応じない場合の取扱い』」**にかなり直接的な回答があります。必要であれば次に、その問答の内容を一文ずつ分解して、行政実務でどう処理するのかまで分かりやすく説明します。
⇓