(Q)私には妻と長男がいますが、2人の仲があまり良くありません。
そこで、私が亡くなった後に遺産で揉めないように、遺言書で「妻には自宅と預貯金、長男には賃貸マンションを相続させる」と決めたいと考えています。
このような内容の遺言書を作成することは可能でしょうか?
(A)ご相談の内容の遺言書は、法的に作成することが可能です。
遺言者であるご本人が、「妻に自宅と預貯金を相続させ、長男に賃貸マンションを相続させる」といった 具体的な財産の承継先を指定することは、民法で認められています(遺贈ではなく「相続させる」旨とすることが一般的です)。
ただし、注意点がいくつかあります。
■注意すべきポイント
- 遺留分(一定の取り分)への配慮
長男には遺留分があり、もし遺言内容に不満があれば、遺留分侵害額請求をされる可能性があります。 - 不動産の評価のバランス
自宅と賃貸マンションの評価額に大きな差がある場合、分配の公平性が問題になる可能性があります。
→事前に不動産の評価額を把握すると安心です。 - 預貯金の金額の変動
金額が大きく増減することがあるため、記載方法に工夫が必要です。 - 遺言書の形式の不備に注意
遺言書は方式に不備があると無効になるため、公証役場で作成する「公正証書遺言」を推奨します。
■まとめ
「妻に自宅と預貯金」「長男に賃貸マンション」という遺産の振り分けを内容とする遺言書は、問題なく作成できます。
ただし、遺留分や財産評価を考慮しながら、公正証書遺言の形で残すことがおすすめです。