(Q)オンラインによる支援について、どのような留意事項がありますか?「年4月28障障発第0402001号厚生労働省社会援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知(留意事項通知)」の記2の(3)に関して、他都道府県等の遠方に居住する利用者に対してオンラインによる支援を行うことは可能ですか?
(A)結論
他都道府県など遠方に住む利用者へのオンライン支援は、居住地が遠方であることだけを理由に禁止されるものではありません。
ただし、就労移行支援・就労継続支援A型・B型は、原則として対面による支援が求められます。オンライン支援が認められるのは、在宅支援による効果を市町村が認め、通知で定める要件をすべて満たす場合に限られます。
なお、通知の正確な日付は、平成19年4月2日付け障障発第0402001号です。
遠方の利用者でも利用できる条件
例えば、重度障害などにより通所が難しく、オンラインによる在宅就労・訓練が本人に適している場合には、次の条件を満たせば対象になり得ます。
- 本人が在宅利用を希望している
- アセスメントを行い、在宅支援の効果が見込まれる
- 支給決定市町村が在宅利用を適切と判断している
- 就労に必要な知識・能力の向上につながる作業や訓練を用意している
- オンラインだけで放置せず、必要な連絡・評価・訪問等を行える
- 緊急時に事業所職員が速やかに対応できる
単に「遠方の利用者をオンラインで集める」という運営は認められません。
特に重要なのは緊急時の対応
事故、体調急変、災害などが起きた場合に備え、あらかじめ対応手順を決める必要があります。
さらに、緊急事態が発生した際には、
事業所の職員が速やかに利用者のもとへ駆け付け、必要な対応を行える体制
を整えておかなければなりません。
そのため、他都道府県に住んでいても、実際に緊急対応できる距離や体制であれば可能性がありますが、職員が速やかに駆け付けられないほど遠方で、緊急対応を確保できない場合は、原則として認められません。
具体例
認められる可能性がある例
広島県の事業所が隣接県の利用者を支援し、緊急時には事業所職員が速やかに訪問でき、日常的な連絡・訪問体制も整っている場合。
原則として難しい例
大阪の事業所が北海道や東京の利用者にオンラインだけで支援し、体調急変などがあっても職員が速やかに駆け付けられない場合。
在宅支援で必要となる具体的な対応
通知では、主に次の対応が求められています。
| 項目 | 必要な対応 |
|---|---|
| 作業・訓練 | 常に実施できる作業や訓練メニューを確保する |
| 日々の支援 | 1日2回以上、連絡・助言・進捗確認等を行い、日報を作成する |
| 随時対応 | 質問や困りごとに、訪問・電話等で随時対応できるようにする |
| 定期評価 | ICT、訪問、通所等により週1回以上評価する |
| 対面確認 | 原則として月1日は、訪問または通所により達成度を評価する |
| 緊急対応 | 事故・急変等の際に職員が速やかに駆け付けられる体制を整える |
また、在宅で行う訓練・支援内容を運営規程に明記し、支援記録を指定権者へ提出できるようにしておく必要があります。
手続き上の注意
事業所は、オンライン支援を実施する旨を指定権者へ届け出ます。指定権者は、
- オンライン支援が利用者の就労能力向上につながるか
- 在宅支援の全要件を満たしているか
- 緊急対応が現実に可能か
を確認します。
事業所の指定権者と利用者の支給決定市町村が異なる場合には、自治体同士も連携して判断することが求められます。
まとめ
遠方・他都道府県の利用者であることだけでは、オンライン支援は否定されません。
しかし、オンライン支援は例外的な取扱いであり、市町村による効果の判断、日常的な支援体制、定期的な対面確認、そして職員が速やかに駆け付けられる緊急対応体制が必要です。
特に、距離が遠すぎて緊急対応ができない場合は、オンライン支援による報酬算定は原則として認められません。
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