(Q1)医療的ケア児の送迎時に、看護職員等の付き添いは必須ですか?(Q2)送迎の際に看護職員等が同乗しない場合、どのような対応が求められますか?
(A1)結論
医療的ケア児を送迎する場合でも、すべてのケースで看護職員等の付き添いが一律に必須というわけではありません。
ただし、送迎中に喀痰吸引、酸素管理、経管栄養などの医療的ケアが必要となる可能性がある児童については、安全に対応できる体制を確保する必要があります。
つまり、
児童の状態に応じて、看護職員等の同乗が必要かどうかを個別に判断する
という考え方です。
看護職員等の同乗が必要になりやすいケース
例えば、送迎中に、
- 喀痰吸引が必要になる可能性が高い
- 人工呼吸器の管理が必要
- 酸素投与や酸素飽和度の確認が必要
- 発作や急変のリスクが高い
- その他、医療的な判断・処置が必要
という児童の場合は、看護職員等が付き添うなど、医療的ケアに対応できる体制を整える必要があります。
一方で、送迎中には医療的ケアを必要とせず、医師の指示や保護者との確認等により安全に送迎できる児童であれば、必ず看護職員が同乗しなければならないというものではありません。
「看護職員等」には誰が含まれる?
必ずしも看護師だけとは限りません。必要な研修・認定を受けた認定特定行為業務従事者などが、医師の指示や適切な連携体制のもとで対応できる場合もあります。
ただし、誰がどの医療的ケアを実施できるかは、医療的ケアの内容や資格・認定によって異なります。
事業所で決めておくべきこと
医療的ケア児を送迎する場合は、少なくとも、
- 送迎中に必要となる医療的ケア
- 急変時の対応方法
- 誰が医療的ケアを実施するか
- 保護者との連絡方法
- 主治医の指示内容
- 緊急時の医療機関への搬送方法
などを事前に整理しておくことが重要です。
まとめ
医療的ケア児だから必ず看護職員等を送迎車に乗せなければならない、という一律のルールではありません。
しかし、
送迎中に医療的ケアや医療的判断が必要となる児童については、そのケアを安全に行える職員を同乗させるなど、児童ごとの状態に応じた安全な送迎体制を確保する必要があります。
特に人工呼吸器、頻回の喀痰吸引、酸素管理などが必要な児童では、看護職員等の同乗の必要性を十分に検討することが重要です。
(A2)医療的ケア児の送迎で看護職員等が同乗しない場合は、「同乗しなくても安全に送迎できる」と判断できるだけの体制を事前に整えておくことが重要です。
具体的には、児童ごとに、送迎中にどのような医療的ケアが必要になる可能性があるかを確認し、急変時の対応方法を明確にしておくことが求められます。たとえば、発作・呼吸状態の悪化・吸引が必要になった場合に、誰が何をするのか、保護者や主治医へどう連絡するのか、救急要請をどの時点で行うのか、あらかじめ決めておきます。
また、保護者や主治医、必要に応じて訪問看護等と情報共有し、送迎中は医療的ケアを行わなくても安全かを確認しておくことが重要です。運転者や添乗職員にも、児童の注意点、緊急時の連絡先、対応手順を共有しておく必要があります。
さらに、送迎車には必要に応じて、緊急連絡票、医療情報、医療機器・物品、救急対応に必要な物品などを準備し、送迎前には児童の体調を確認します。体調が不安定な場合には、無理に通常送迎を行わず、保護者と相談して送迎方法を変更することも必要です。
つまり、看護職員等が同乗しない場合は、
- 児童ごとの医療的リスクを事前に確認する
- 主治医や保護者と連携する
- 緊急時の対応手順を作成する
- 送迎担当職員へ必要な情報を共有する
- 緊急連絡・救急搬送体制を整える
- 送迎前に体調確認を行う
といった対応が求められます。
簡単にいうと、「看護職員が乗らないから何もしなくてよい」のではなく、看護職員が同乗しなくても安全に送迎できることを個別に確認し、その根拠と緊急時対応を明確にしておくことが必要です。
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