(Q1)学習支援費の給付回数や給付時期に関して、年間の上限額に達するまでは、回数や時期を問わず給付してもよいのでしょうか?(Q2)保護の実施機関は、当該年度における累積の給付額をどのように管理すべきですか?
(A1)結論
はい。学習支援費は、1学年ごとの年間上限額に達するまでは、その年度(4月~翌年3月)の間で、給付回数や給付時期を問わず支給して差し支えありません。 厚生労働省の生活保護問答集でも、そのように明示されています。
ただし、これは「自由に何度でも無条件で支給できる」という意味ではありません。その都度、クラブ活動に必要な実費であることを確認し、年間の累積額を管理する必要があります。
たとえば、年間上限額が仮に6万円だとして、4月にユニフォーム代1万5,000円、7月に大会交通費1万円、10月に用具代2万円が必要になった場合、それぞれ必要な時期に分けて支給できます。合計4万5,000円なので、まだ上限額には達していません。
一方で、同じ年度中にすでに年間上限額まで支給している場合は、その後さらに通常の学習支援費を追加して支給することはできません。
実務上は、福祉事務所がその年度にいくら支給したかをケース記録等に累積して管理することが必要です。また、クラブ活動費用が発生する場合は、できるだけ事前に福祉事務所へ相談するよう被保護者に案内することも求められています。
つまり、整理すると、
4月~翌年3月の間であれば、年間上限額に達するまでは、必要が生じた時期に何回に分けて支給してもよい。ただし、毎回その費用の必要性を確認し、年度内の累積支給額をきちんと管理する。
という取扱いです。
(A2)結論
保護の実施機関は、学習支援費について、その年度にその児童・生徒へいくら支給したかを、その都度ケース記録等に記載し、年間上限額を超えないよう累積管理する必要があります。
厚生労働省の生活保護問答集でも、学習支援費は年度内で回数・時期を問わず給付できますが、**「当該年度における累積の給付額をケース記録等へ記載する等により適切に管理する」**とされています。
具体的にはどう管理するの?
例えば、児童ごとに次の内容を記録しておくと分かりやすいです。
- 支給日
- 支給した費用の内容
- 今回の支給額
- それまでの累積支給額
- 年間上限額
- 残り支給可能額
たとえば、年間上限額を仮に60,000円とすると、
4月にユニフォーム代15,000円を支給
→ 累積15,000円、残額45,000円
7月に大会交通費8,000円を支給
→ 累積23,000円、残額37,000円
10月に用具代20,000円を支給
→ 累積43,000円、残額17,000円
という形で、その都度更新していきます。
管理する単位
基本的には、対象となる児童・生徒ごと、かつ年度ごとに管理します。
兄弟姉妹がそれぞれクラブ活動をしている場合は、世帯全体で一つの上限額を管理するのではなく、それぞれの児童・生徒について適用される上限額と累積額を管理します。
また、年度が変われば新しい年度として管理します。
ケース記録だけでなく管理表でもよい
厚生労働省は「ケース記録等」としているため、必ず特定の全国統一様式を使わなければならないわけではありません。
福祉事務所の運用に応じて、
- ケース記録
- 学習支援費管理台帳
- 電算システム
- 個別の支給管理表
などで管理できます。
大切なのは、次に申請があったとき、今年度すでにいくら支給済みで、あといくら支給可能なのかをすぐ確認できる状態にしておくことです。
なぜ累積管理が必要なの?
学習支援費は、
「年度内に1回だけ支給する制度」
ではなく、
年間上限額に達するまで、必要が生じた時期に複数回支給できる制度
だからです。
そのため、累積額を管理していないと、複数回の申請によって年間上限額を超えて支給してしまう可能性があります。
まとめ
保護の実施機関は、
支給するたびに、支給日・内容・今回支給額・年度累積額をケース記録等に記載し、年間上限額との差額を確認する
という方法で管理するのが基本です。
つまり、「今回いくら支給するか」だけではなく、「今年度これまでにいくら支給したか」を常に確認することが重要です。
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