(Q1)保育所等訪問支援や居宅訪問型児童発達支援の提供は、原則として報酬の算定対象外となったのですか?(Q2)保護者へのフィードバックを行う時間は、支援提供時間に含まれるのでしょうか?
(A1)結論
いいえ。保育所等訪問支援や居宅訪問型児童発達支援そのものが、原則として報酬算定の対象外になったわけではありません。
令和6年度報酬改定で変更されたのは、主に**「短時間の支援」**の取扱いです。特に保育所等訪問支援では、30分未満の支援提供は原則として基本報酬の算定対象外とされました。こども家庭庁のQ&Aでも明示されています。
「サービス自体が対象外」ではなく「30分未満が原則対象外」
例えば、保育所等訪問支援で訪問支援員が保育所を訪問して、
20分だけ児童の様子を観察・支援した
→ 原則として基本報酬の算定対象外
一方、
児童の集団生活への適応のために30分以上、必要な専門的支援を行った
→ その他の要件を満たせば基本報酬を算定可能
という考え方です。国も、個々の児童のニーズに応じた適切な支援を提供するため、必要な支援時間を確保することが基本としています。
保護者へのフィードバック時間は含められる?
ここも注意が必要です。
保育所等訪問支援では、訪問先で児童への支援を行った後、保護者に、
「今日は保育所でこのような様子でした」
「先生にはこのような対応をお願いしました」
などと説明することがあります。
しかし、この保護者へのフィードバック時間は、30分の支援提供時間には含まれません。
こども家庭庁Q&Aで明確に「含まれない」とされています。
したがって、
児童への支援20分 + 保護者へのフィードバック15分 = 合計35分
だから「30分以上」として算定できる、という取扱いにはなりません。
なぜ30分未満が原則対象外になったのか
保育所等訪問支援は、単に保育所等を訪問して短時間様子を見るサービスではありません。
訪問先で児童の状況を把握し、集団生活への適応のための専門的な支援を行うとともに、訪問先の職員に対して支援方法等の助言・援助を行うことが重要な役割です。
そのため、個々の児童のニーズに応じた支援を適切に実施するための時間を確保する考え方が、報酬上も明確になりました。
なお、令和8年度(2026年度)現在も、保育所等訪問支援・居宅訪問型児童発達支援は障害児通所支援として存続しており、報酬制度も設けられています。こども家庭庁は現行の報酬告示・留意事項通知を公開しています。
したがって、簡単にいうと、
「保育所等訪問支援・居宅訪問型児童発達支援が報酬対象外になった」のではなく、「十分な支援時間を確保する観点から、30分未満の短時間支援について原則算定しない取扱いが設けられた」
と理解すると分かりやすいです。
(A2)結論
いいえ。保護者へのフィードバック時間は、保育所等訪問支援の「30分以上」の支援提供時間には含まれません。
こども家庭庁の令和6年度報酬改定Q&Aでは、この点について明確に「含まれない」とされています。
つまり、例えば、
訪問先での支援 20分
+ 保護者へのフィードバック 15分
= 合計35分
であっても、支援提供時間は20分として扱われるため、30分以上の要件は満たしません。
一方で、保育所等訪問支援では、こども本人への支援だけでなく、訪問先施設の職員への助言・援助や、訪問後のカンファレンス等でのフィードバックも重要な支援内容です。ガイドラインでは、こども本人や訪問先職員への支援は1時間程度、訪問後のカンファレンス等による訪問先への報告は30分程度を基本とする考え方が示されています。
ただし、ここで区別が必要です。保護者へのフィードバックは「30分以上」の支援提供時間には算入できません。したがって、算定上は、まず保育所等訪問支援計画に基づく対象児童・訪問先職員への支援として、必要な支援時間を確保する必要があります。
簡単に言うと、
保護者へのフィードバックは必要な支援の一部ではあるものの、報酬算定上の「30分以上の支援提供時間」を満たすための時間には足せない
と覚えると分かりやすいです。
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