(Q) 処遇改善計画書の「福祉・介護職員等の総額」には、どのような賃金改善額を記載すればよいですか?

(A)「福祉・介護職員等の総額」の欄には、基本的に、**交付金・処遇改善制度を使って対象職員に実施する「賃金改善額の合計額」**を記載します。

ここでいう賃金改善額とは、職員に支払う給与総額そのものではなく、処遇改善を行わなかった場合の賃金水準と比べて、どれだけ賃金を増やす予定なのかという「増加分」です。

例えば、処遇改善によって、

基本給の引上げ 100万円
+ 毎月の処遇改善手当 50万円
+ 一時金・賞与による改善 30万円
= 賃金改善額の総額 180万円

となるのであれば、「福祉・介護職員等の総額」には、原則としてこの180万円を計上するという考え方です。

また、賃金改善に伴って増加する法定福利費等の事業主負担分についても、制度上認められる範囲で賃金改善額に含めることができます。したがって、単純な職員への現金支給額だけでなく、賃上げによって事業所負担が増えた社会保険料等も確認する必要があります。

一方で、通常の基本給や従来から支給していた手当など、処遇改善を実施しなくても支払う予定だった賃金を、そのまま「賃金改善額」として計上するわけではありません。あくまで、処遇改善によって増加する部分を記載します。

例えば、もともと月給25万円だった職員を26万円にした場合、

26万円全額が賃金改善額ではなく、増額した1万円が賃金改善額

ということです。

また、これまでのご質問にある令和6年2月~5月の福祉・介護職員処遇改善臨時特例交付金の場合、2月・3月に一時金で改善し、4月・5月に基本給や毎月決まって支払われる手当を引き上げた場合には、それぞれの方法による賃金改善額を合計して計画書に反映することになります。

重要なのは、

「交付金としていくら受け取る予定か」ではなく、「その交付金等を活用して職員の賃金を従来よりいくら改善する予定なのか」

を記載する欄だと理解することです。

なお、処遇改善計画書は年度・制度によって様式や「総額」の定義が変わることがあります。特に令和6年度の臨時特例交付金の計画書の具体的な欄を指している場合は、その様式の項目名に沿って、「基本給」「毎月の手当」「一時金」「法定福利費」のどこまで含めるのかを分けて確認する必要があります。

お問い合わせ先 運営指導・監査対策 神戸市の義足行政書士事務所