(Q3)移送費や衣服の購入費、運賃などの費用は、どのような条件で生活扶助として認められますか?(Q4)支援を受けるためには、どのような申請や手続きが必要ですか?

(A3)はい。この質問は、生活保護を受けている人について、移動に必要な交通費や衣服代、運賃などを、通常の生活扶助とは別に認定できるのはどのような場合か、という質問です。

簡単に言い換えると、

「生活保護受給者が、やむを得ない事情で移動する必要があったり、特別に衣服を購入する必要が生じたりした場合、その費用を生活保護から別途支給してもらえるのでしょうか?」

という意味です。

基本的な考え方

生活扶助には、毎月支給される通常の生活費だけでなく、一定の特別な需要が生じた場合に、基準・通知に従って一時的な費用や移送に必要な費用を認定できる仕組みがあります。

例えば移送費であれば、単に「出かけたい」という理由ではなく、生活保護上必要な目的のために移動する必要があり、本人の通常の生活費から負担させることが適当でない場合に、認定できるかを判断します。

また、交通費については、原則として最も経済的な経路・交通手段による必要最小限度の実費を基本として考えます。

衣服代について

衣服は通常、毎月の生活扶助の中から購入するのが基本です。

ただし、通常の生活費では対応することが困難な特別な事情があり、生活保護の被服費等の一時扶助の要件に該当する場合には、別途認定できることがあります。

したがって、

「衣服が欲しいから支給」ではなく、「通知で定められた特別な需要があり、通常の生活扶助では対応することが適当でない」

ことがポイントになります。

新規就労の場合は特に区別が必要です

前のご質問のように、新規中卒者等の就職が確定した場合には、就職に必要な衣類・履物等については「就職支度費」、就職先へ赴くための交通費については「移送費」など、費用の目的に応じた扶助・費目で認定することになります。

例えば、Aさんの就職が決まり、遠方の就職先へ赴くために鉄道を利用する必要があり、さらに就職に必要な衣服を持っていない場合には、

① 就職する必要性・就職が確定していること
② 移動が必要であること
③ 衣服等が就職のため実際に必要であること
④ 他から費用を受けられないこと
⑤ 金額が必要最小限度であること

などを確認して、それぞれ該当する基準により認定します。

したがって、**「移送費・衣服代・運賃などが一律に生活扶助として認められるのではなく、その支出の目的と必要性を確認し、生活扶助の一時扶助、移送費、生業扶助の就職支度費など、該当する費目の要件を満たす場合に、必要最小限度の額を認定する」**と理解すると分かりやすいです。

(A4)はい。この質問は、前のご質問にあった新規就労に伴う「就職支度費」「移送費」「初任給までの通勤費」などを実際に支給してもらうには、本人が何をすればよいのかという質問です。

簡単に言い換えると、

「就職が決まった場合、交通費や仕事用の衣服代などを生活保護から支給してもらうには、いつケースワーカーに相談し、どのような資料を提出すればよいのでしょうか?」

という意味です。

基本的には、就職が決まった段階で、購入・移動する前に福祉事務所のケースワーカーへ申し出るのが重要です。就職先、就職日、勤務場所、必要となる費用などを伝え、該当する扶助について認定を受けます。

例えば、就職支度費であれば、就職が確定しており、就職のため直接必要な洋服類・履物等を購入する必要があることを確認します。厚生労働省の実施要領でも、就職が確定した被保護者について、こうした費用を基準額の範囲内で認定するとしています。

また、初任給が出るまでの通勤費については、当座の資金がない場合に、必要最小限度の実費を就職支度費として支給できます。この場合、最も経済的な経路・方法による定期券等を購入し、支給後には定期券の写しなどによって購入実績・通勤実態を確認する取扱いです。

一方、新規中卒者等が就職のため別の地域へ移り、そこで**「生計の本拠を構える」**場合には、就職地までの交通費や荷物の荷造費・運賃について、生活扶助の移送費を認定できます。

したがって、実際の手続は、①就職が決まったらケースワーカーへ連絡 → ②採用通知・雇用条件通知書など就職先や就職日が確認できる資料を提示 → ③必要な衣服・交通費・荷造運賃等を説明 → ④福祉事務所が必要性と金額を確認 → ⑤認定・支給 → ⑥定期券の写し等、必要に応じて支出実績を提出、という流れで考えると分かりやすいです。

特に大切なのは、「先に自分で買って、後から領収書を持っていけば必ず支給される」という制度ではないことです。就職が決まった時点で、購入・移動の前にケースワーカーへ相談しておくのが安全です。

要するに、**「就職が確定したことと、その費用が就職のため本当に必要であることを福祉事務所に確認してもらい、必要な認定を受けてから支出する」**というのが基本的な手続になります。

厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」

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記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士事務所