(Q1)同一人に生業費と就職支度費を同時に支給することは認められますか?(Q2)大工や植木職など、通常その職業に必要な道具類を自費で用意する職業の場合、道具類の購入費用と就職支度費の関係はどうなりますか?
(A1)はい。この質問は、生活保護の生業扶助について、同じ人に「生業費」と「就職支度費」の両方を同時期に支給できるのか、という質問です。
簡単に言い換えると、
「仕事を始めるための費用として『生業費』を受け取る人が、同時に『就職支度費』も受け取ることはできるのでしょうか?」
という意味です。
結論
基本的には、それぞれの支給要件を満たし、費用の目的が重複していなければ、同一人について生業費と就職支度費を併給することは可能です。
ただし、同じ費用を「生業費」と「就職支度費」の両方から二重に支給することはできません。
例えば、
生業費
→ 小規模な事業を始めるために必要となる設備・器具・資材等の費用
就職支度費
→ 就職が確定した人が、就職に直接必要な洋服類・履物等を準備する費用
というように、制度上の目的が異なります。
したがって、Aさんについて、それぞれ別の必要性があり、双方の支給要件を満たしているのであれば、「同じ人だから一方しか支給できない」というものではありません。
一方、例えば同じ作業着の購入費を生業費でも計上し、さらに就職支度費でも計上するというような同一費用の重複支給は認められません。
「同時支給」と「合算」も別です
もう一つ重要なのは、生業費と就職支度費は、それぞれ別の目的・基準を持つ費目です。
そのため、「生業費の限度額が足りないので、就職支度費の限度額を足して使う」というように、単純に限度額を合算して一つの目的に使用できるという意味ではありません。
それぞれについて、
① 生業費として必要なのか
② 就職支度費として必要なのか
③ それぞれの支給要件を満たしているか
④ 費用が重複していないか
を個別に判断します。
したがって、一言でまとめると、**「同一人について、生業費と就職支度費の双方の必要性があり、それぞれの要件を満たしている場合には併給することができる。ただし、同じ費用を二重に認定したり、一方の限度額不足をもう一方で補うような使い方はできない」**と理解すると分かりやすいです。
(A2)はい。この質問は、生活保護の**生業扶助(就職支度費)**について、大工や植木職人など、仕事を始める際に自分で道具をそろえることが通常となっている職業では、道具代まで就職支度費として認められるのかという質問です。
簡単に言い換えると、
「大工の工具や植木職人の道具など、就職するために本人が用意しなければ仕事ができない道具について、その購入費を就職支度費から支給してもらえるのでしょうか?」
という意味です。
基本的な考え方
就職支度費は、就職が確定した人について、通常、就職のため直接必要となる洋服類・履物等を購入するための費用として認定されます。
しかし、大工・植木職などのように、その職業に就く人が仕事に必要な道具を自分で用意することが一般的であり、その道具がなければ就職・就労することができない場合には、通常の衣類・履物だけでは対応できないという問題が生じます。
このような場合、道具類については、その性質・必要性を確認したうえで、生業扶助の「生業費」として認定することを検討することになります。
つまり、
就職支度費
→ 就職に必要な洋服、履物などの身支度
生業費
→ 職業そのものを営むために必要となる工具・器具・資材など
という区別で考えると分かりやすいです。
例えば、大工として就職するAさんが、勤務先から「金づち、のこぎり等の基本的な工具は各自で用意してください」と言われており、それがその業界で通常の取扱いである場合には、必要最小限度の工具について、生業費として認定できるかを検討するという考え方になります。
一方、会社が本来貸与すべき工具まで本人が購入する場合や、就職に必要な範囲を超えた高価・専門的な道具まで当然に認められるわけではありません。
したがって一言でまとめると、**「大工・植木職など、仕事に必要な道具を本人が用意することが通常で、その道具が就労に不可欠な場合には、衣類・履物等を対象とする就職支度費とは区別し、必要な道具類の購入費を生業費として認定できるか検討する」**と理解すると分かりやすいです。
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