(Q1)EPAによる介護福祉士候補者は、処遇改善加算の対象となりますか?(Q2)技能実習制度における介護職種は、処遇改善加算の対象となりますか?

(A1)はい。EPA(経済連携協定)に基づく介護福祉士候補者についても、一定の条件のもとで処遇改善加算による賃金改善の対象とすることができます。

EPA介護福祉士候補者とは、日本とインドネシア、フィリピン、ベトナムとのEPA等の枠組みに基づき、日本の介護施設等で働きながら、介護福祉士国家資格の取得を目指す外国人職員です。

重要なのは、「外国人だから対象外」「まだ介護福祉士資格を取得していないから対象外」というわけではないことです。

処遇改善加算では、対象となる事業所・サービスで介護・福祉の業務に従事している職員であれば、EPA介護福祉士候補者についても賃金改善の対象に含めることができます。

例えば、

EPA介護福祉士候補者として勤務
→ 対象サービスの事業所で介護・支援業務に従事
→ 事業所の処遇改善の配分対象として設定
→ 処遇改善手当や基本給の引上げ等を実施

という取扱いが可能です。

また、現在の処遇改善制度では、事業所内の配分について一定の柔軟性がありますので、EPA候補者だけを一律に処遇改善の対象から外さなければならないという仕組みではありません。

ただし、EPA介護福祉士候補者については、受入れ制度上の雇用条件として、日本人が従事する場合と同等額以上の報酬を受けることなどが求められています。したがって、処遇改善加算の配分を考える際にも、EPA制度上の雇用条件との整合性を確認する必要があります。

要するに、**「EPA介護福祉士候補者も、対象事業所で介護・福祉業務に従事している場合には、処遇改善加算による賃金改善の対象にできる。外国人であることや、介護福祉士資格取得前であることだけを理由に対象外になるわけではない」**と理解すると分かりやすいです。

なお、**「EPA候補者を『経験・技能のある職員』として扱えるか」**という問題は別です。これは資格取得状況、経験年数、事業所の設定する基準などを確認して判断することになります。

(A2)はい。技能実習制度の「介護職種」で働く技能実習生についても、処遇改善加算による賃金改善の対象とすることができます。

ポイントは、「技能実習生だから対象外」という取扱いではないということです。介護・福祉の現場で対象となる業務に従事しているのであれば、外国人職員についても処遇改善の対象として取り扱うことができます。

例えば、

日本人の介護職員
EPA介護福祉士候補者
技能実習「介護」の技能実習生

といった職員について、制度上の要件を満たす範囲で賃金改善の対象にすることができます。

また、技能実習生については、技能実習制度上、日本人が従事する場合の報酬額と同等以上の報酬額とすることが求められています。そのため、処遇改善加算を配分する際にも、技能実習生であることだけを理由として不合理に低い処遇にすることがないよう注意が必要です。

例えば、日本人の介護職員に処遇改善手当を支給している事業所では、技能実習生についても、職務内容・勤務時間・経験等を踏まえた合理的な配分ルールに基づいて取り扱うことが重要です。

ただし、「処遇改善の対象にできる」ことと、「経験・技能のある職員として重点配分の対象になる」ことは別問題です。後者については、資格、経験年数、職責、事業所が設定している基準などを確認する必要があります。

したがって、簡潔にまとめると、**「介護職種の技能実習生も処遇改善加算による賃金改善の対象にできる。外国人・技能実習生という理由だけで対象外になるものではなく、職務内容等を踏まえて適切に配分する」**と理解すると分かりやすいです。

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