(Q)児童福祉施設等に入所し、または里親等に委託され、別世帯と認定されていた児童が施設等を退所し、または里親等への委託が解除されて被保護世帯に転入する際、転入前の入所または委託期間中に積み立てた児童手当を引き続き施設長等が管理する場合、この金銭はどのように取り扱うべきですか?

(A)はい。この質問は、児童養護施設などに入所していた子どもや、里親に預けられていた子どもが、生活保護を受けている家庭に戻った場合、施設などで積み立てていた児童手当を生活保護の収入として認定するのかという質問です。

① 結論

施設への入所中や里親への委託期間中に積み立てられた児童手当について、家庭に戻った後も施設長等が引き続き管理している場合は、原則として、被保護世帯の収入として認定しない取扱いとなります。

ただし、積立金が家庭に引き渡された場合や、世帯が自由に使用できるようになった場合は、別途判断が必要です。

② なぜ収入として認定しないのですか?

理由は、その児童手当が、子どもが生活保護世帯とは別の世帯として認定されていた期間に積み立てられたお金だからです。

また、家庭に戻った後も施設長等が管理しており、生活保護世帯の生活費として自由に使える状態ではないことも重要です。

つまり、家庭に戻ったという理由だけで、過去に積み立てられた児童手当を、その家庭の新たな収入として扱うことは適当ではありません。

③ 具体例

例えば、次のようなケースです。

A君は児童養護施設に3年間入所していました。

施設に入所している間、児童手当の一部が積み立てられ、合計30万円になりました。

その後、A君は施設を退所し、生活保護を受けている母親の世帯に戻りました。

しかし、積立金30万円は、引き続き施設長が管理しています。

この場合の取扱いは、次のとおりです。

項目内容
積立金30万円
積立期間児童養護施設への入所期間中
家庭への復帰生活保護世帯に転入
積立金の管理者引き続き施設長
生活保護上の取扱い原則として世帯の収入には認定しない

したがって、A君が家庭に戻ったという理由だけで、積立金30万円を母親の世帯の収入として認定する必要はありません。

④ 積立金を家庭に引き渡した場合はどうなりますか?

ここは注意が必要です。

例えば、施設長が管理していた30万円を、家庭に戻ったA君や母親に引き渡した場合です。

この場合は、単に施設長が管理している場合とは状況が異なります。

福祉事務所では、その金銭の性質や使用目的、管理状況などを確認し、収入認定や資産としての取扱いを判断する必要があります。

ただし、家庭に引き渡されたからといって、必ず全額が収入認定されるという意味ではありません。

児童本人の自立更生のために使用する場合など、収入認定から除外できるかどうかについて、個別の検討が必要になります。

⑤ 福祉事務所が確認すること

実務上は、次の点を確認することが重要です。

  1. 積立金が施設入所中または里親委託中に支給された児童手当であること。
  2. その期間、児童が生活保護世帯とは別世帯として認定されていたこと。
  3. 施設退所後または委託解除後も、施設長等が引き続き管理していること。
  4. 積立金が家庭の生活費として使用されていないこと。
  5. 今後、積立金を本人に引き渡す予定や使用目的があるかどうか。

⑥ まとめ

今回の質問を簡単にまとめると、次のとおりです。

児童福祉施設等に入所し、または里親等に委託されて別世帯と認定されていた児童が、施設退所等により生活保護世帯に戻った場合、入所・委託期間中に積み立てられた児童手当を施設長等が引き続き管理しているときは、その積立金を被保護世帯の収入として認定しない取扱いとなります。

重要なのは、児童手当が積み立てられた時期と、現在誰が管理しているかという点です。

なお、収入認定の対象外であることと、将来その積立金を本人が受け取った場合の取扱いは、分けて考える必要があります。

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