(Q1)事業所ごとに扶養能力を判断する際の基準は何ですか?(Q2)扶養能力の判断において、給与の金額はどのように考慮されますか?
(A1)扶養能力は、「事業所ごと」ではなく、扶養義務者一人ひとりの状況に応じて個別に判断します。
生活保護では、扶養能力を判断する際に、主に次の点を確認します。
- 収入の状況(給与、年金、事業収入など)
- 資産の状況(預貯金、不動産など)
- 家族構成(扶養している家族がいるか)
- 生活状況(住宅ローンや医療費などの負担)
- 継続して援助できるかどうか
つまり、「親族だから必ず扶養できる」と判断するのではなく、実際に生活に余裕があり、援助できる能力があるかを個別に確認します。
わかりやすく例えると
- Aさん
- 年収800万円、扶養家族なし
- → 扶養能力があると判断される可能性があります。
- Bさん
- 年収300万円、子ども3人を養育中
- → 親族であっても、扶養能力がない、または限定的と判断されることがあります。
ポイント
扶養能力があると判断されても、そのことだけで生活保護を受けられなくなるわけではありません。
生活保護における扶養は、あくまで「保護に優先するもの」とされていますが、扶養は任意の協力が基本です。扶養が受けられない場合でも、本人が生活保護の要件を満たしていれば、保護は実施されます。
まとめ
扶養能力は、収入・資産・家族構成・生活状況などを総合的に見て、扶養義務者ごとに個別に判断されます。一律の基準で決まるものではありません。
※ ご質問の「事業所ごと」は「扶養義務者ごと」または「実施機関ごと」の意味でしたら上記のとおりです。もし「事業所ごと」が障害福祉サービス事業所など別の制度を指している場合は、その制度に沿ってご説明します。
(A2)扶養能力を判断する際、給与の金額だけで「扶養できる・できない」を決めることはありません。
給与は重要な判断材料ですが、それだけではなく、実際に援助できる余力があるかを総合的に判断します。
具体的には、次のような点を考慮します。
- 給与(手取り収入)の額
- 配偶者や子どもなど扶養している家族の人数
- 住宅ローンや家賃などの生活費
- 医療費や介護費などの支出
- 預貯金などの資産状況
- 継続して援助できるかどうか
例えば、
- 給与が高くても、子どもの教育費や住宅ローンなどで生活に余裕がない場合
→ 扶養能力がない、または限定的と判断されることがあります。 - 給与がそれほど高くなくても、一人暮らしで生活に余裕がある場合
→ 一定の範囲で援助できると判断されることがあります。
わかりやすくまとめると
給与は扶養能力を判断する重要な資料ですが、「年収○○万円以上なら扶養能力あり」といった一律の基準はありません。
福祉事務所は、給与を含めた収入と生活状況全体を確認し、「無理のない範囲で援助できるか」を個別に判断します。
また、扶養能力があると判断されても、生活保護制度上の扶養は任意の協力が基本であり、扶養を強制されるものではありません。
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