(Q3)所得税が課せられない程度の収入とは、どのような基準で判断されますか?(Q4)地方在住者や特定の事情を持つ者についても、所得税の賦課状況が判断基準となりますか?
(A3)「所得税が課せられない程度の収入」とは、給与所得者について、原則として所得税が課税されない程度の収入しかない状態をいいます。
生活保護実施要領Q&Aでは、
給与所得者については、資産が特に大きいなど特別な事情がない限り、所得税が課されない程度の収入であれば「扶養能力がないもの」として取り扱って差し支えない。
とされています。
わかりやすく言うと
扶養義務者(親や子など)が、
- 給与収入が少なく、
- 所得税がかからない程度の収入しかない
のであれば、生活保護上は「扶養する余裕(扶養能力)はない」と考えてよいということです。
ただし、次の場合は個別に判断します
次のような場合は、「所得税がかからないから扶養能力がない」と一律には判断しません。
- 多額の預貯金や不動産などの資産を持っている場合
- 自営業者や年金受給者など、給与所得者以外の場合
- その他、特別な事情がある場合
このようなケースでは、
- 収入
- 資産
- 事業規模
- 世帯の生活状況
などを総合的に見て、扶養能力を個別に判断します。
まとめ
ただし、多額の資産がある場合など特別な事情があれば、所得税が課税されない収入であっても、個別に扶養能力を判断します。
給与所得者で、所得税が課されない程度の収入しかない場合は、原則として扶養能力はないと判断します。
(A4)地方在住であることだけを理由に、所得税の賦課状況とは別の基準を使うわけではありません。
ただし、所得税が課税されているかどうかだけで、扶養能力を一律に決めるものでもありません。
給与所得者の場合
給与所得者については、**特別な事情がない限り、「所得税が課されない程度の収入かどうか」**が、扶養能力の有無を判断する一つの目安になります。
そのため、地方在住者であっても給与所得者であれば、基本的には同じ目安を用います。
ただし、次のような特別な事情がある場合は、個別に判断します。
- 多額の預貯金や不動産がある
- 扶養家族が多い
- 高額な医療費や介護費を負担している
- 住宅ローンなど、やむを得ない支出がある
- 実際の生活費や地域の生活事情に特殊性がある
自営業者・事業所得者の場合
自営業者や農業・漁業などの事業所得者については、所得税が課税されているかどうかだけで判断することは適当ではありません。
業種によって必要経費や課税所得の計算方法が異なるためです。この場合は、
- 実際の収入・所得
- 事業に必要な経費
- 預貯金や不動産などの資産
- 家族構成や生活費
- 市町村民税の所得割の課税状況
などを総合的に確認します。生活保護問答集でも、事業所得者は所得税の賦課状況だけでは判断せず、給与所得者の課税最低限や市町村民税の所得割などを参考に、個別判断するとされています。
まとめ
地方在住かどうかだけで判断基準は変わりません。
- 給与所得者
→ 所得税が課されない程度の収入が一つの目安 - 自営業者など
→ 所得税の課税・非課税だけでは判断せず、収入・経費・資産・生活状況を総合判断 - 特別な事情がある人
→ 税の賦課状況に加えて、個別事情を考慮
という取扱いになります。
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