(Q1)地域生活支援拠点のコーディネーターは、どのような業務に専ら従事する必要がありますか?(Q2)コーディネーターは、拠点機能強化事業所等における他の職務に従事してはならないとされていますが、市町村が特に必要と認める場合に従事できる業務には、具体的にどのようなものが想定されていますか?

(A1)結論

地域生活支援拠点のコーディネーターは、原則として「地域の支援体制をつくるためのコーディネート業務」に専ら(専門に)従事する必要があります。

つまり、利用者への日常的な個別支援を行うことが主な仕事ではなく、地域全体の関係機関をつなぎ、支援体制を整えることが役割です。


「専ら従事」とは?

「専ら従事」とは、

その仕事を主な業務として行うこと

を意味します。

そのため、拠点コーディネーターは原則として、

  • 相談支援専門員として通常のモニタリングを行う
  • 他の通常業務を兼務する
  • 利用者への個別支援を日常的に担当する

ことは想定されていません。


専ら従事する業務とは?

拠点コーディネーターが主に行う業務は、例えば次のようなものです。

  • 地域生活支援拠点等の関係機関との連絡・調整
  • 医療・福祉・行政などとの情報共有
  • 地域の支援ネットワークづくり
  • 地域課題の把握・整理
  • 緊急時に備えた支援体制の整備
  • 地域移行や地域定着を支える仕組みづくり
  • 市町村と連携した支援体制の調整

つまり、

「地域全体の支援体制をコーディネートすること」

が本来の仕事です。


他の業務をしてはいけないの?

原則としては、他の職務には従事しません。

ただし、例外があります。

市町村が特に必要と認めた場合には、

  • 緊急時の支援
  • 地域移行に関する支援

などについては、拠点コーディネーター自身が支援を行うことができます。


対象にならない業務

厚生労働省Q&Aでは、

相談支援専門員が通常継続して行うモニタリング業務は、

市町村が特に必要と認める例外には該当しないとされています。

つまり、

  • 定期的なモニタリング
  • 通常の計画相談業務

を日常的に担当することは、「専ら従事」の考え方には合いません。


具体例

〇 例1(適切)

拠点コーディネーターが、

  • 医療機関
  • 相談支援事業所
  • グループホーム
  • 市町村

と会議を行い、緊急時の支援体制を整備した。

本来の業務です。


〇 例2(例外として可能)

利用者が急に支援を必要とし、

市町村が必要と認めて、拠点コーディネーターが緊急対応を行った。

例外として認められます。


× 例3(原則不可)

拠点コーディネーターが、

毎月のモニタリング訪問や通常の相談支援業務を継続して担当している。

「専ら従事」の要件には該当しません。


まとめ

地域生活支援拠点のコーディネーターは、

地域の支援体制を構築するためのコーディネート業務に専ら従事することが求められます。

具体的には、

  • 関係機関との連携・調整
  • 情報共有
  • ネットワークづくり
  • 緊急時の支援体制の整備

などが主な業務です。

一方で、通常のモニタリングや日常的な個別支援を主な業務とすることは原則認められず、緊急支援や地域移行支援など、市町村が特に必要と認めた場合に限って例外的に他の業務に従事することができます。

(A2)結論

市町村が特に必要と認める場合に、拠点コーディネーターが例外的に従事できるのは、主に次のような臨時・緊急性の高い個別支援です。

  • 利用者の障害特性によって生じた緊急的な支援
  • 施設や病院などから地域生活へ移るための地域移行支援
  • そのほか、コーディネーター本人が直接支援する必要があると市町村が判断した支援

厚生労働省Q&Aでは、こうした場合が想定されると示されています。

具体的に想定される業務

1.障害特性に起因する緊急的な支援

例えば、強度行動障害などの障害特性により、急に在宅生活の継続が難しくなった場合に、

  • 本人や家族から緊急相談を受ける
  • 短期入所先や緊急受入先を調整する
  • 医療機関、相談支援事業所、障害福祉事業所などと連絡を取る
  • 支援方針を緊急に組み立てる
  • 必要に応じて本人への直接支援を行う

といった業務が考えられます。

2.地域移行に関する支援

例えば、障害者支援施設や精神科病院などから地域生活へ移る際に、

  • 退院・退所に向けた相談
  • グループホームや住居の調整
  • 日中活動先や訪問系サービスとの調整
  • 医療、福祉、行政とのケース会議
  • 地域生活を始めるための体験利用や同行支援

などを行う場合です。

3.コーディネーターが直接関わる必要性が高い支援

関係機関だけでは対応が難しく、

コーディネーター本人が支援に入ることが、地域の支援体制を機能させるために必要

と市町村が判断した場合も想定されます。

ただし、事業所が独自に「必要」と判断するだけではなく、市町村が特に必要と認めることが重要です。

対象にならない業務

相談支援専門員が通常、継続的に行う次のような業務は、例外の対象にはなりません。

  • 定期的なモニタリング
  • 通常のサービス等利用計画の作成
  • 継続的な家庭訪問
  • 担当利用者の日常的な相談対応
  • 通常の相談支援専門員としてのケース担当

厚生労働省Q&Aでは、継続的に行うモニタリング等は対象外と明記されています。

判断のポイント

例外として認められるかどうかは、次のように考えると分かりやすいです。

業務取扱い
緊急事態への一時的な直接支援市町村が必要と認めれば可能
施設・病院からの地域移行支援市町村が必要と認めれば可能
毎月の定期モニタリング対象外
通常の計画相談支援対象外
日常的・継続的な個別支援原則として対象外

まとめ

市町村が特に必要と認める場合に従事できる業務とは、

緊急的な支援や地域移行支援など、コーディネーターが自ら直接支援する特別な必要性がある業務

です。

一方、毎月のモニタリングなど、相談支援専門員として通常・継続的に行う仕事まで認められるものではありません。あくまで例外的、臨時的な対応として考える必要があります。

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