(Q)自立生活援助サービス費の支給決定を受けている利用者に対して、事業所が月に2回自宅に訪問し支援した場合、自立生活援助サービス費(I)または(II)を算定することはできますか?
(A)結論
月に2回自宅を訪問したという事実だけで、自立生活援助サービス費(Ⅰ)または(Ⅱ)を算定できるわけではありません。
特に、利用者が自立生活援助サービス費(Ⅲ)として支給決定を受けている場合は、事業所がその月に2回以上訪問しても、(Ⅰ)または(Ⅱ)へ変更して算定することはできません。
なぜ算定できないのか
サービス費(Ⅲ)は、市町村がサービス等利用計画案を確認し、
- 居宅への訪問
- テレビ電話などのICTを活用した支援
を組み合わせる支援として支給決定したものです。
そのため、実際に訪問回数が月2回以上になったとしても、事業所の判断だけで、その月の請求を(Ⅰ)または(Ⅱ)へ切り替えることはできません。
サービス費(Ⅰ)・(Ⅱ)と(Ⅲ)の違い
| 区分 | 基本的な支援方法 |
|---|---|
| サービス費(Ⅰ)・(Ⅱ) | 月2回以上の定期的な居宅訪問による支援 |
| サービス費(Ⅲ) | 月1回以上の居宅訪問と、月1回以上のテレビ電話等による支援 |
なお、(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いは、単純な訪問回数の違いではなく、利用者が自立生活援助を利用することになった経緯や対象要件などによって決まります。
具体例
利用者Aさんが、次の内容でサービス費(Ⅲ)の支給決定を受けているとします。
- 月1回、自宅を訪問する
- 月1回、テレビ電話で相談支援を行う
ところが、ある月に支援の必要が生じ、事業所が自宅を2回訪問しました。
この場合でも、
「2回訪問したので、今月はサービス費(Ⅰ)または(Ⅱ)を請求する」
という取扱いはできません。
支給決定はサービス費(Ⅲ)のままなので、原則として(Ⅲ)を算定します。
(Ⅰ)または(Ⅱ)へ変更する必要がある場合
利用者の状態が変化し、継続的に月2回以上の訪問支援が必要になった場合は、事業所だけで請求区分を変更するのではなく、次の手続を検討します。
- 利用者の支援状況を確認する
- 相談支援専門員がサービス等利用計画案を見直す
- 市町村へ支給決定の変更を申請する
- 市町村が変更後の支援内容を決定する
変更後の支給決定に基づいて、該当するサービス費を算定します。
注意点
一方、利用者が当初から(Ⅰ)または(Ⅱ)の対象として支給決定されている場合は、月2回以上の訪問が基本報酬の算定要件となります。
ただし、本来の支援は個別支援計画に基づき、おおむね週1回以上の訪問を行うことが基本です。月2回という基準は、月途中の利用開始やサービス終了前の調整などを考慮した最低限の算定要件であり、安易に訪問を月2回まで減らしてよいという意味ではありません。
まとめ
- サービス費(Ⅲ)の支給決定を受けている場合
→ 月2回以上訪問しても、(Ⅰ)または(Ⅱ)は算定できません。 - (Ⅰ)または(Ⅱ)として支給決定を受けている場合
→ 計画に基づく支援を行い、月2回以上の訪問などの要件を満たせば算定できます。 - 継続的に訪問中心の支援が必要になった場合
→ サービス等利用計画と支給決定の変更が必要です。
つまり、実際の訪問回数だけで請求区分を変更するのではなく、市町村の支給決定に従って算定することが重要です。
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