(Q1)同一法人内の各事業所の実績を合算することは可能ですか?(Q2)就労継続支援B型事業所を実施主体とする就労定着支援事業所の指定更新において、当該B型事業所から通常の事業所に雇用された者が過去3年以内に1人もいない場合、指定更新の要件を満たすことはできますか?
(A1)結論
原則として、同一法人が運営する別々の事業所の実績を合算することはできません。
法人全体の実績ではなく、指定を受けている事業所ごとに実績を確認・評価するのが基本です。
具体例
同じ法人が、次の2事業所を運営しているとします。
- A事業所:実績0人
- B事業所:実績3人
この場合、A事業所について、B事業所の3人を加えて、
A事業所の実績を3人と扱う
ことはできません。
厚生労働省Q&Aでも、就労定着支援事業所の指定更新について、同一法人が運営する他の事業所の実績は合算できないと明示されています。
多機能型事業所の場合は例外がある
一方、同じ多機能型事業所として一体的に運営されている複数のサービスについては、実績を合算できる場合があります。
整理すると、次のとおりです。
| ケース | 実績の合算 |
|---|---|
| 同一法人だが、指定・運営が別々の事業所 | 不可 |
| 同一の多機能型事業所として一体的に運営 | 可能な場合がある |
つまり、判断基準は「同じ法人か」ではなく、
同じ事業所として一体的に指定・運営されているか
です。
A型事業所のスコア評価でも
直前のご質問にある、就労継続支援A型の「利用者の知識・能力向上」などのスコア評価についても、基本的には指定A型事業所ごとに評価・公表します。
例えば、同一法人のB事業所が企業と連携して研修を行ったからといって、参加も実施もしていないA事業所が、その実績を自事業所の実績として計上することは適切ではありません。
複数事業所が共同で取り組んだ場合でも、それぞれの事業所について、
- その事業所の利用者が実際に参加したこと
- その事業所が関係機関との連携に関与したこと
- 実施内容や成果を事業所ごとに確認できること
- 必要な報告書を作成・公表していること
が必要です。
まとめ
同一法人という理由だけで、各事業所の実績を合算・流用することはできません。
ただし、同じ多機能型事業所として一体的に運営されているサービスについては、制度上、合算が認められる場合があります。
したがって、「法人単位」ではなく「指定事業所単位」で判断するのが基本です。
(A2)結論
いいえ、原則として指定更新の要件を満たすことはできません。
就労継続支援B型事業所を実施主体とする就労定着支援事業所について、指定更新時に、そのB型事業所から通常の事業所へ雇用された人が過去3年以内に1人もいない場合は、更新要件を満たさないとされています。
同一法人の別事業所に実績があっても合算できません
例えば、同じ法人が運営する別のB型事業所から、過去3年以内に3人が一般就労していたとしても、その実績を合算して更新要件を満たすことはできません。
判断は法人全体ではなく、
就労定着支援の実施主体となっているB型事業所ごと
に行われます。
具体例
- A事業所:就労定着支援の実施主体
- A事業所から一般就労した人:過去3年間で0人
- 同一法人のB事業所から一般就労した人:過去3年間で3人
この場合でも、A事業所の実績は0人のため、
A事業所を実施主体とする就労定着支援事業所は、指定更新の要件を満たしません。
多機能型の場合
多機能型事業所として一体的に運営されている場合は、その多機能型事業所内の対象サービスから一般就労した実績を確認することがあります。
ただし、単に同じ法人が運営しているだけで、所在地や指定が別の事業所の実績を合算することはできません。
まとめ
実施主体であるB型事業所から、過去3年以内に通常の事業所へ雇用された人が1人もいない場合、指定更新の要件は満たせません。
また、同一法人の別のB型事業所の就職実績を加えて要件を満たすこともできません。指定更新は、法人単位ではなく、実施主体となる事業所単位の実績で判断されます。
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