(Q1)やむを得ない事情により支給要件を満たすことができなかった場合、傷病もその理由に含めて取り扱って差し支えないでしょうか?(Q2) 傷病をやむを得ない事情として認める場合、どのような点に注意して取り扱うべきでしょうか?

(A1)結論

はい、傷病も「やむを得ない事情」に含めて取り扱って差し支えありません。

就労活動促進費の求職活動要件を、病気やけがのため一時的に満たせなかった場合は、回数だけを見て機械的に不支給とするのではなく、傷病の内容や受診状況を確認して個別に判断します。厚生労働省の生活保護問答集でも、傷病を「やむを得ない理由」に含めてよいと明示されています。

ただし、本人の申出だけでは判断しません

福祉事務所は、例えば次の方法で傷病の事実を確認します。

  • 医療機関への受診状況
  • 診断書や医師の意見
  • 通院日や治療内容
  • 傷病により、どの程度求職活動が困難だったか

つまり、「体調が悪かった」という申出だけでなく、実際に求職活動ができなかった合理的な事情があるかを確認します。

一時的に一部の要件を満たせなかった場合

例えば、風邪やけがで数日間動けず、

  • 月3回の求人応募が2回になった
  • 福祉事務所との面接日に受診していた
  • 月6回の求職活動を一部実施できなかった

という場合でも、傷病が確認され、活動できなかったことがやむを得ないと判断されれば、要件未達を理由に直ちに不支給としない取扱いが可能です。

求職活動そのものを継続できなくなった場合

一方、傷病が重く、しばらく求職活動を継続できない状態になった場合は取扱いが異なります。

福祉事務所が「求職活動の継続が困難」と判断した場合は、原則としてその翌月から就労活動促進費の支給対象外となります。

その後、回復して支給要件を満たす求職活動を再開した場合は、活動実績を確認したうえで、当初の活動期間のうち、まだ支給されていない残りの期間について再び支給できます。

具体例

一時的な体調不良

月6回の求職活動を予定していた人が、発熱で受診し、5回しか活動できなかった場合。

→ 受診状況などからやむを得ないと認められれば、回数不足だけで直ちに不支給とはしません。

長期療養が必要になった場合

病気の悪化により、翌月以降も応募や面接ができない状態になった場合。

→ 求職活動の継続が困難と判断された翌月から、就労活動促進費はいったん対象外になります。回復して活動を再開すれば、残りの支給期間について再認定を検討します。

まとめ

  • 傷病は「やむを得ない事情」に含まれます。
  • 一時的に活動回数を満たせなかった場合は、受診状況などを確認して個別に判断します。
  • 本人の申出だけでなく、医療機関への受診状況等を確認します。
  • 長期間、求職活動を継続できない場合は、原則として翌月から支給対象外です。
  • 回復して活動を再開すれば、残りの支給期間について再支給できる場合があります。

要するに、傷病による一時的な未達と、求職活動自体を継続できない状態とを分けて判断するという取扱いです。

(A2)結論

傷病を「やむを得ない事情」として認める場合は、本人の申告だけで判断せず、実際の受診状況や病状を確認することが重要です。

厚生労働省の問答では、傷病をやむを得ない理由に含めて差し支えない一方、医療機関への受診状況を確認するなど、本人の訴えだけで判断しないようにするとされています。

注意すべきポイント

1.傷病の事実を客観的に確認する

例えば、次の資料や事情を確認します。

  • 医療機関を受診した事実
  • 診療日や通院状況
  • 医師の意見や診断書
  • 処方薬や治療内容
  • 求職活動ができなかった期間

毎回必ず診断書が必要という意味ではありませんが、少なくとも、体調不良の申告だけで安易に認定しないことが必要です。

2.傷病と活動できなかったことの関係を確認する

病気やけががあったとしても、それによって本当に、

  • 求人への応募ができなかった
  • 面接へ行けなかった
  • ハローワークを利用できなかった
  • 福祉事務所との面談に参加できなかった

のかを確認します。

軽い症状で通常の活動が可能だった場合まで、すべて要件未達を免除するものではありません。

3.一時的な未達か、活動継続が困難な状態かを区別する

ここが特に重要です。

一時的な傷病の場合

数日間の発熱などで、月の活動回数が少し不足した場合は、やむを得ない事情として個別に判断できます。

長期間活動できない場合

傷病により求職活動を継続すること自体が困難と福祉事務所が判断した場合は、原則としてその翌月から就労活動促進費の対象外となります。

つまり、傷病を理由に何か月も活動実績なしで支給を続ける取扱いではありません。

4.回復後は活動再開の状況を確認する

回復して求職活動を再開した場合は、

  • 応募や面接を再開しているか
  • 支給要件を満たす活動実績があるか
  • 就労可能な状態に戻っているか

を確認します。

要件を満たす活動を再開した場合は、自立活動確認書で定めた期間のうち、すでに支給済みの期間を除いた残りの期間について再支給できるとされています。

具体例

月6回の求職活動を予定していた人が、インフルエンザで受診し、1週間外出できず、5回しか活動できなかった場合。

→ 受診状況や療養期間を確認し、活動できなかったことがやむを得ないと認められれば、回数不足だけで直ちに不支給とはしません。

一方、病気の悪化により今後数か月間、応募や面接ができないと判断された場合。

→ 翌月から就労活動促進費の対象外とし、治療や健康回復を優先します。回復後に活動を再開した時点で、残りの支給期間を検討します。

まとめ

傷病をやむを得ない事情として扱う際は、

受診状況などで傷病を確認する
+傷病と要件未達との因果関係を確認する
+一時的な未達か、継続困難かを区別する
+回復後の活動再開を確認する

ことが必要です。

つまり、本人に不利にならないよう柔軟に扱いつつ、申告だけで機械的に認めたり、活動できない状態で支給を漫然と続けたりしないことが重要です。

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