(Q)JRの特別割引制度を利用しない場合、該当者に対しては当然この制度の活用を指導することとなっていますが、もし該当者が特別割引制度を活用しなかった場合、通勤費の実費控除を認めてもよいのでしょうか?

(A)はい。この質問は、生活保護の勤労収入から控除する「通勤費」と、JRなどの運賃割引制度との関係を確認するものです。

簡単に言い換えると、

「JRの割引を受けられる人には、まず割引制度を使うよう指導します。それでも本人が割引を使わず通常料金で通勤した場合、実際に払った通常料金の全額を『通勤費』として収入から差し引いてよいのでしょうか?」

という質問です。

ポイントは、生活保護の収入認定では、勤労収入を得るために必要な通勤費などの実費について、一定の範囲で必要経費として控除できることです。

しかし、本人がJRの特別割引制度の対象者であり、その制度を利用すれば通勤費を安くできるにもかかわらず、正当な理由なく利用しなかった場合には、「実際に高い金額を支払ったのだから、その全額を当然に実費控除する」という考え方にはなりません。

例えば、

通常の通勤費:月2万円
割引制度を利用した場合:月1万円

だったとします。

本人が特段の理由なく割引制度を利用せず2万円を支払った場合、問題となるのは、2万円全額を必要な通勤費として認めるのか、それとも割引制度を利用した場合に必要となる1万円を基準として認定するのかという点です。

この質問でいう「制度の活用を指導する」とは、生活保護では利用できる他の制度・給付等を適切に活用することが基本となっているためです。

したがって、この質問の核心は、

「利用可能な運賃割引制度を使わなかったことで余計に発生した交通費まで、生活保護上の必要経費として認める必要があるのか?」

ということになります。

なお、割引制度を利用しなかった場合に具体的にいくらまで実費控除できるかについては、生活保護実施要領の該当する問答・通知を確認して判断する必要があります。単に「割引を使わなかった=通勤費控除を一切認めない」とする問題でもありません。

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