(Q3) 世帯分離された者が同居している場合であっても、世帯人員に含めない場合、限度額を上回る家賃となった場合の対応はどのようになりますか?
(A3)はい。この場合は、「世帯分離者を人数に含めないため住宅扶助の限度額を超えてしまう」という事情だけで、超過分が自動的に住宅扶助として支給されるわけではありません。 基本的には、その人数で適用される住宅扶助限度額の範囲内で認定します。住宅扶助は、実際の家賃が基準を上回る場合でも、厚生労働大臣が定める限度額の範囲内で支給する仕組みだからです。
たとえば、実際には2人で同居していても、住宅扶助上の世帯人員が1人と判断され、1人世帯の限度額が「40,000円」、実際の家賃が「50,000円」だったとします。この場合、原則として住宅扶助として認定されるのは40,000円までで、10,000円の超過分を当然に住宅扶助で補うことにはなりません。
ただし、そこで直ちに「自費で払い続けてください」という扱いになるとは限りません。福祉事務所は、家賃が住宅扶助限度額を上回っている場合、まず貸主に家賃の引下げが可能かどうかを検討することとされています。また、超過額や世帯の生活状況を確認し、現在の住宅に居住し続けることが最低生活を圧迫するような場合には、限度額内の住宅への転居について検討することになります。
ここで重要なのは、世帯分離の取扱いそのものも確認する必要があるという点です。世帯分離は、一定の要件のもとで例外的に認められる制度なので、その要件を継続して満たしていることが前提です。福祉事務所は必要に応じて世帯分離の適否を見直します。
したがって、実務上はおおむね、
- 世帯分離者を住宅扶助の世帯人員に含められるケースかを確認する
- 含められない場合は、被保護者の人数に応じた限度額で住宅扶助を認定する
- 家賃が限度額を超える場合は、家賃の引下げが可能か検討する
- 引下げが困難で、超過家賃によって最低生活の維持に支障がある場合は、限度額内の住宅への転居を検討する
という流れになります。
つまり簡単に言えば、「世帯分離者を人数に入れない結果、家賃が限度額オーバーになったから、その超過分を住宅扶助で追加支給する」という処理ではなく、まず世帯人員の認定を確認し、それでも限度額超過なら家賃引下げや転居等を検討するという考え方です。
なお、この問題は「転居指導を必ず行うのか」「どの程度の超過なら現在の住居への居住継続を認められるのか」という次の論点があります。必要であれば、住宅扶助限度額を超える家賃の場合の転居指導の基準・例外を、厚労省通知に沿って具体例付きで整理します。
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