(Q3)「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」に基づき、女性相談支援センターが自ら行う、または委託して行う一時保護の施設にはどのようなものがありますか?(Q4)ホームレス自立支援センターとはどのような施設ですか?

(A3)はい。DV防止法(「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」)に基づく一時保護は、女性相談支援センターが自ら運営する一時保護所で行う場合と、一定の基準を満たす民間施設等へ委託して行う場合があります。法律上、被害者本人だけでなく、必要に応じて同伴する子どもなどの家族も一緒に保護の対象になります。

代表的な施設は、次のように整理できます。

  • 女性相談支援センターの一時保護所
    都道府県が設置する女性相談支援センターに設けられている専用の一時保護施設です。DV被害者を加害者から離し、緊急に安全を確保するために利用されます。
  • 民間シェルター
    女性相談支援センターと委託契約を結び、一定の基準を満たしている民間団体の施設です。DV・性暴力などから避難する女性について、所在地を秘匿するなど安全に配慮しながら宿泊を伴う保護を行います。内閣府も、一時保護について「一時保護所、または委託契約をした民間シェルターなど」で行われると説明しています。
  • 社会福祉法人やNPO法人等が運営する宿泊型施設
    委託先は民間シェルターだけに限定されません。基準を満たせば、地方公共団体、社会福祉法人、医療法人、公益法人、一般社団・財団法人、NPO法人などが一時保護を受託することができます。一定の活動実績や宿泊を伴う保護の実績などが求められています。

つまり、「女性相談支援センターの一時保護」といっても、必ずセンター建物内の一時保護所に入るわけではありません。 被害者の安全性、同伴する子どもの状況、本人の事情などに応じて、委託された民間シェルター等で保護されることもあります。

また、これらは単なる「宿泊施設」ではありません。加害者からの安全確保、食事や生活上の支援、相談支援、今後の住居・就労・福祉制度の利用など、自立に向けた支援につなぐための一時的な保護の場です。一時保護後も中長期的な支援が必要な場合は、女性自立支援施設などにつながることがあります。

したがって、わかりやすく言えば、**「DV被害者を緊急に加害者から離して安全を確保するため、都道府県の女性相談支援センターの一時保護所や、センターから委託を受けた民間シェルター・社会福祉法人・NPO等の宿泊施設で一時的に保護する仕組み」**と理解するとよいです。

(A4)ホームレス自立支援センターとは、住居を失って路上生活などをしている人に、一定期間、宿泊場所や食事を提供しながら、就労・住居確保などを支援して地域での自立生活につなげる施設です。現在は、ホームレスだけでなく、住居を失った生活困窮者を広く対象とする生活困窮者自立支援制度の中でも運営されています。

センターでは、単に「寝る場所」を提供するだけではありません。代表的な支援として、宿所・食事の提供、健康診断や医療相談、生活相談、生活習慣の改善支援、ハローワーク等と連携した職業相談・就職支援、住民登録や住宅探しの支援などが行われます。利用者ごとの状況に応じた自立支援計画を作り、就労や住居確保につなげることが目的です。

たとえば、路上生活をしていて仕事も住居もない人が利用した場合、センターで生活を安定させながら健康状態を確認し、職業相談を受けて仕事を探します。同時に、アパート等の住宅情報の提供や入居支援を受け、最終的には**「仕事と住居を確保してセンターを退所し、地域で生活する」**ことを目指します。退所後についても、再び路上生活に戻らないよう、必要に応じて見守りなどのアフターケアを行うことが重要とされています。

なお、よく似た施設に**「シェルター(一時宿泊施設)」がありますが、役割が少し異なります。シェルターはまず緊急・一時的な宿泊場所を確保すること**が中心なのに対し、自立支援センターは宿泊に加えて、就労・生活相談・住居確保などを一体的に行い、自立を目指す施設という違いがあります。

また、「ホームレス」という言葉は、ホームレス自立支援法上は、都市公園、河川、道路、駅舎などを起居の場所として日常生活を送っている人を指します。ただし現在の自立支援センターは、生活困窮者自立支援制度との関係から、ホームレスに限定せず、住居を失った生活困窮者なども支援対象とする仕組みになっています。

要するに、**「住む場所のない人を一時的に受け入れ、食事・健康管理・生活相談・就職活動・住宅探しまで支援して、再び地域で安定して暮らせるようにする施設」**と理解すると分かりやすいです。

記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士事務所