(Q1)保護受給中に学資保険が満期を迎え、満期保険金や返戻金を受け取った場合、その取り扱いはどのようになりますか?(Q2)学資保険の満期保険金や一時金を受け取った際、生活保護の受給資格や支給額に影響はありますか?

(A1)はい。生活保護受給中に、保有が認められていた学資保険が満期になり、満期保険金(一時金を含む)や解約返戻金を受け取った場合は、受け取った全額を一律に「収入」として扱うわけではありません。

厚生労働省の課長通知「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」第3・問20で、具体的な取扱いが定められています。

まず、保護開始時点に存在していた解約返戻金相当額については、原則として生活保護法63条を適用し、福祉事務所への返還対象となります。これは、保護開始時から存在していた資産を、学資保険という形で保有することを例外的に認めていたためです。

例えば、

  • 保護開始時の解約返戻金:30万円
  • 満期時に受け取った保険金:80万円

だった場合、まず30万円については63条による返還を検討することになります。

ただし、ここには重要な例外があります。その30万円についても、厚生労働省通知で認められている子どもの就学等に必要な費用に充てる場合には、その範囲内で返還を求めないことができます。

例えば、高校等の就学に必要であるものの、高等学校等就学費では支給されない学習塾費などの経費や、基準額・学習支援費だけでは賄いきれない就学上必要な最小限度の経費に充てる場合が想定されています。

一方、先ほどの例でいう残りの、

80万円-30万円=50万円

のような**「保護開始時の解約返戻金相当額を超える部分」**については、保護費のやり繰りによって生じた預貯金等と同様の考え方で扱います。

そのため、使用目的が生活保護の趣旨・目的に反しないものであれば、収入認定の対象から除外できる場合があります。つまり、満期保険金を受け取ったからといって、増加部分まで自動的に全額収入認定されるわけではありません。

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簡単に整理すると

学資保険の満期金を受け取った場合は、

① 保護開始時の解約返戻金相当額
→ 原則として生活保護法63条による返還対象
→ ただし、通知で認められた就学等の費用に充てる場合は、その範囲内で返還不要とできる。

② それを超える部分
→ 保護費のやり繰りによる預貯金等と同様に扱い、使用目的が生活保護の趣旨・目的に反しなければ、収入認定しないことが可能。

という二段階で考えると分かりやすいです。

したがって、「学資保険が満期になったら満期金を全部福祉事務所へ返さなければならない」という取扱いではありません。 保護開始時の解約返戻金額、満期保険金の総額、実際の使途、子どもの就学に必要な費用などを確認して、返還額や収入認定の対象を福祉事務所が判断します。

(A2)はい、影響する場合があります。 ただし、学資保険の満期保険金や一時金を受け取ったからといって、直ちに生活保護が廃止されるわけではありません。受け取った金額の内訳と使途を確認して判断します。

厚生労働省の取扱いでは、保護申請時に保有を認められていた学資保険について、満期保険金や一時金等を受け取った場合、まず保護開始時点の解約返戻金相当額については、原則として生活保護法63条による返還対象になります。

ただし、その金額を子どもの就学に必要な一定の費用に充てる場合は、その範囲内で返還を求めないことができます。 たとえば、高等学校等就学費の対象外となる学習塾費などや、基準額・学習支援費だけでは足りない就学上必要な最小限度の費用です。

一方、満期保険金のうち保護開始時の解約返戻金相当額を超える部分については、「保護費のやり繰りによって生じた預貯金等」と同様に扱われます。使用目的が生活保護の趣旨・目的に反しない場合には、収入認定から除外できる場合があります。

そのため、満期保険金を受け取った際の影響は、主に次のようになります。

  • 就学目的として認められる部分 → 収入認定や63条返還の対象から除外される場合がある
  • 保護開始時の解約返戻金相当額 → 原則63条返還。ただし一定の就学費用に使う場合は返還不要とできる
  • その他、保有が認められない金額 → 収入・資産として扱われ、保護費が減額・停止される可能性がある
  • 金額が大きく、その資金だけで最低生活を維持できる状態になった場合 → 一時的な保護停止や、状況によっては廃止が検討される可能性がある

生活保護費は、基本的に「最低生活費-認定収入」で決まるため、収入として認定される金額があれば、その分だけ保護費に影響します。

たとえば、満期保険金80万円を受け取り、保護開始時の解約返戻金が30万円だった場合、80万円全額を一律に収入として保護費から差し引くわけではありません。 30万円について63条返還の要否を検討し、残る部分についても就学目的など具体的な使途を確認したうえで処理します。

したがって、分かりやすく言えば、**「学資保険の満期金を受け取ると生活保護に影響する可能性はあるが、全額が自動的に収入扱いになったり、直ちに保護廃止になったりするわけではない。保護開始時の解約返戻金額と、その後の増加分、就学費用への使用目的を分けて判断する」**ということです。

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