(Q)保有が容認されていた自動車の場合、自動車の更新を認めてよいか。
(A)はい。一定の条件を満たせば、これまで保有が認められていた自動車を買い替える「更新」も認められます。
厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」第3・問23では、保有を容認されていた自動車が使用に耐えない状態になり、新たな自動車の購入が真にやむを得ない場合には、更新を認めて差し支えないとされています。
具体的には、次の条件をすべて満たす必要があります。
- 現在の自動車が使用に耐えない状態になっていること
故障や老朽化などで、修理して使い続けることが現実的でない場合などです。 - 以前に自動車保有を認められた事情が現在も変わっていないこと
例えば、障害者の通院・通所・通学や、通勤のために車が不可欠である事情が引き続き存在する必要があります。 - 買い替え後の自動車についても保有要件を満たすこと
更新後も、通勤・通院等に必要な範囲の自動車であることが必要です。 - 買い替える車の処分価値が小さく、必要な範囲の車であること
生活保護受給中に高価な車へ買い替えることを認める制度ではありません。 - 購入費用を確実に用意できること
扶養義務者などからの援助、または生活保護費をやり繰りして生じた預貯金等によって購入費用を確実に賄えることが必要です。
さらに重要なのが、原則として、買い替える前に福祉事務所の承認を受ける必要があるという点です。
例えば、障害児を定期的に病院へ送迎するため自動車保有を認められていた世帯で、その車が老朽化して修理不能になった場合を考えます。公共交通機関では通院が難しいという事情が現在も変わらず、必要最小限の中古車を購入し、その費用も援助や認められた預貯金で賄えるのであれば、新しい車への更新が認められる可能性があります。
また、保護費をやり繰りして貯めた預貯金で購入する場合には、その預貯金について、不正な手段によって蓄えたものではないことなどを確認する取扱いになっています。
したがって、簡単にまとめると、
「保有を認められていた車が故障・老朽化して使用できなくなり、車を必要とする事情が現在も続いていて、買い替える車も必要最小限で、購入費用も適切に確保できる場合には、福祉事務所の事前承認を原則として、自動車の更新を認めることができる」
という取扱いです。
なお、**「まだ走れるが車検代や修理代が高い場合も『使用に耐えない状態』といえるのか」**は実務上重要な論点で、これも判断の考え方を整理できます。
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