(Q3)保険料額が当該地域の一般世帯と均衡している場合、保護適用後に保険金や解約返戻金を受領した際の法第63条の適用について、どのような条件で保険を解約させずに保護を適用できますか?

(A3)はい。一定の条件を満たせば、保険を解約させず、そのまま保有した状態で生活保護を適用することができます。

厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」第3・問11では、保険の解約返戻金は原則として資産として活用するとしつつ、次の条件を満たす場合には例外を認めています。

  • 解約返戻金が少額であること
  • 保険料額が当該地域の一般世帯との均衡を失しないこと
  • 将来、保険金または解約返戻金を受け取った時点で、生活保護法63条を適用することを条件とすること

つまり、保護申請時に「解約すれば少額のお金が戻る保険」があっても、その保険料が過大でなければ、わざわざ解約させずに保護を開始してよいという仕組みです。

実務上の目安として、厚生労働省のケースワーカー向け教材では、生命保険等について、解約返戻金がおおむね医療扶助費を除く最低生活費の3か月程度以下、保険料がおおむね同最低生活費の1割程度以下が示されています。また、貯蓄性の強い養老保険等ではなく、危険対策を目的とする保険であることも整理されています。

例えば、保護開始時の解約返戻金が10万円で、この保険について保有が認められたとします。その後、保護受給中に保険を解約して30万円を受け取った場合には、少なくとも保護開始時に存在していた解約返戻金相当額について、生活保護法63条による費用返還の対象として処理することになります。保有を認められた保険についても、後日受け取った金銭が無条件で自由に使えるという意味ではありません。

したがって、簡単にまとめると、

「解約返戻金が少額で、保険料も地域の一般世帯と比べて過大でない保険については、将来保険金や解約返戻金を受け取った際に法63条で処理することを条件として、解約させずに生活保護を適用できる」

という取扱いです。

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