(Q1)一度技能修得費を受給した後、どのような場合に再度支給を受けることができますか?(Q2)自立支援プログラムに参加している場合、技能修得費は複数回支給されますか?

(A1)はい、一度技能修得費を受給した人でも、一定の場合には再度支給を受けることができます。 「一度もらったら二度と支給されない」という制度ではありません。

厚生労働省の生活保護問答集では、たとえば事故によって障害を負うなど、著しい状況の変化があり、以前に身につけた技能では自立が難しく、新たな技能を身につけなければ自立できない場合には、再度技能修得費を支給して差し支えないとされています。

たとえば、以前は調理の資格取得のため技能修得費を受け、その後その仕事に就いていた人が、事故で身体機能に障害が残り、調理の仕事を続けることが難しくなったとします。この場合、事務職など別の仕事に就くためにパソコン技能を新たに修得する必要があるのであれば、2回目の技能修得費が認められる可能性があります。

また、自立支援プログラムに基づく技能修得については、1回限りではなく、必要に応じて複数回の支給も認められています。現行の実施要領では、自立支援プログラムに基づき1年間に複数回の技能修得費が必要な場合、年額246,000円の範囲内で必要額を認定できる取扱いがあります。

ただし、単に「別の資格も取りたい」という理由だけで自動的に再支給されるわけではありません。福祉事務所は、新たな技能修得が就労や世帯の自立に本当に必要か、以前取得した技能を活用できない事情があるか、費用が必要最小限かなどを確認します。技能修得費そのものも、生計維持に役立つ仕事に就くために必要な技能について、実態を調査したうえで必要最小限度を認定する制度です。

したがって、わかりやすくまとめると、

「原則として同じ目的で何度でも支給されるものではないが、事故・障害・就労環境の変化などにより、以前の技能では自立が難しく、新しい技能の修得が必要になった場合や、自立支援プログラム上必要な場合には、再度支給を受けることができる」

という考え方です。

特に判断のポイントは、**「2回目の資格取得が単なる希望なのか、それとも自立のために必要不可欠なのか」**という点になります。

(A2)はい、自立支援プログラムに基づいて技能を修得する場合は、1年間に複数回、技能修得費の支給を受けることができます。

厚生労働省の生活保護実施要領では、自立支援プログラムに基づき、実施機関が必要と認めた場合には、パソコンの基本操作など就職に有利な一般的技能や、コミュニケーション能力など就労に必要な基礎的能力を身につけるための費用についても、技能修得費として認定できるとしています。

さらに、1年間のうちに複数回の技能修得費が必要になる場合には、現在の実施要領上、年額246,000円の範囲内で、必要な額を認定して差し支えないとされています。

例えば、自立支援プログラムの中で、

「パソコン基礎講習を受講する」
→ その後「就職に必要な資格講座を受講する」
→ さらに「別の就労技能講習を受ける」

というように、段階的に複数の技能修得が必要と判断された場合には、1回目を受給したから2回目は認められない、ということではありません。

ただし、自由に何度でも資格取得ができる制度ではありません。自立支援プログラム上、その技能修得が本人の就職・自立のために必要であること、福祉事務所が必要性を認めること、費用が必要最小限であることが前提になります。

また、生活保護問答集でも、「一度技能修得費を受けた者への再支給」について、自立支援プログラムに基づく場合には複数回の支給が認められると明確に整理されています。

要するに、**「自立支援プログラムに参加している場合、就職・自立のために段階的に複数の技能修得が必要と福祉事務所が認めれば、1年間に複数回支給できる。ただし合計は原則として年額246,000円の範囲内」**と理解すると分かりやすいです。

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