(Q1)高等学校等就学費の要否判定に関する取扱いについて、どのように判断すればよいですか?(Q2)高等学校等就学費は、保護開始時の要否判定の費目に含めてよいのでしょうか?

(A1)高等学校等就学費の「要否判定」で一番大切なのは、保護開始時の要否判定には、高等学校等就学費を原則として含めないという点です。

高等学校等就学費は、小・中学校の教育扶助のように「最低限度の生活の需要」として保護開始の可否を決めるための費用ではありません。**生活保護を受けている世帯の子どもが高校等に就学・卒業することで、世帯の自立を助長するために支給される「生業扶助」**という位置付けです。厚生労働省の問答でも、高等学校等就学費は保護開始時の要否判定には用いないとされています。

例えば、A世帯について、

最低生活費が月15万円
世帯収入が月15万5,000円
高校生の高等学校等就学費が月7,300円必要

だったとします。

ここで、

「15万円+7,300円=15万7,300円だから、収入15万5,000円では足りない。したがって生活保護開始」

という判定は、原則としてしません。

まず、高等学校等就学費を除いた最低生活費と収入を比較して、生活保護が必要かどうかを判定します。その結果、生活保護が開始され、その世帯が被保護世帯になった後に、高校生について高等学校等就学費の支給要件を満たすかを検討します。

一方、すでに生活保護を受けている世帯については別です。高校等への就学・卒業がその世帯の自立助長に効果的と認められる場合、原則としてその学校の正規の就学年限について、高等学校等就学費を認定します。保護開始時点ですでに高校等へ通っている場合は、正規の就学年限から既に就学した期間を差し引いた残りの期間が原則対象です。

また、授業料等について自治体や学校の減免制度、高校の就学支援金などで実際の負担がなくなっている場合には、同じ費用を生活保護から重複して給付することはありません。 一部だけ減免された場合は、実際に本人が負担する残額について、生活保護基準の範囲内で認定します。

したがって、判断の流れは、

① 保護開始の要否判定をする
→ 高等学校等就学費は原則含めない

② 生活保護が開始された
→ 高校等への就学が自立助長に効果的か確認する

③ 対象になれば
→ 基本額・教材代・交通費・授業料・入学料など必要な高等学校等就学費を認定する

という流れです。

要するに、高等学校等就学費は「生活保護を開始するかどうかを決めるための最低生活費」に加えるものではなく、生活保護開始後に、被保護世帯の子どもの高校就学・卒業を支援するために上乗せして認定する生業扶助と理解すると分かりやすいです。

(A2)いいえ。高等学校等就学費は、原則として生活保護の「開始時の要否判定」に含めません。

つまり、生活保護を開始するかどうかを判断するときに、

最低生活費 + 高等学校等就学費

として計算するのではなく、まずは高等学校等就学費を除いた最低生活費と世帯の認定収入を比較して、保護が必要かどうかを判断します。

そのうえで、生活保護が開始され、その世帯の高校生等について就学支援が必要と認められれば、生業扶助として高等学校等就学費を別途認定します。

たとえば、世帯の最低生活費が15万円、認定収入が15万3,000円、高等学校等就学費が月7,300円必要だったとしても、

「15万円+7,300円=15万7,300円だから保護開始」

という判定は原則しません。

まず、15万円と15万3,000円を比較して要否判定します。その後、保護が開始された場合に、高等学校等就学費の支給要件を満たすかを検討します。

要するに、高等学校等就学費は「保護開始の可否を決めるための費目」ではなく、保護開始後に高校等への就学を支えるために認定する生業扶助と考えると分かりやすいです。

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