(Q)自転車等で通勤する被保護者に対して、自転車等の維持修理費として、他の者の交通費平均額程度を実費控除してもよいでしょうか?
(A)結論からいうと、他の人の交通費の平均額を基準にして、毎月一定額を自転車の維持修理費として控除することはできません。 一方、実際に自転車の修理が必要となり、その費用を支払った場合には、必要最小限度の実費を勤労収入から控除することができます。
生活保護の取扱いでは、給与などの勤労収入を認定するとき、通勤に必要な交通費などは「収入を得るための必要経費」として控除できます。そして「生活保護問答集」の**問8-4〔通勤用自転車等の維持修理費〕**では、この点について具体的に示されています。
今回の質問を簡単に言い換えると、
「バスや電車で通勤している人には交通費がかかるのだから、自転車通勤の人にも、毎月一定額を自転車の修理代として給与収入から差し引いてよいのか?」
という質問です。
答えは、**「毎月一律に差し引くことはできない。ただし、実際に修理費が発生したときは、その実費を控除できる」**となります。
例えば、Aさんが自転車で通勤していて、他の職員の平均通勤費が月5,000円だったとしても、
毎月5,000円 × → 自動的に必要経費として控除することはできません。
一方、Aさんの通勤用自転車が故障して、タイヤ交換などで実際に3,000円の修理費を支払った場合には、その修理が通勤用自転車を維持するために必要なものであれば、
実際の修理費3,000円 ○ → 必要経費として実費控除できる
という考え方になります。
これは、交通費の実費控除が、「平均的にこれくらいかかるだろう」という定額を認める制度ではなく、その人が収入を得るために現実に必要とした最少限度の費用を控除する制度だからです。
したがって、一言でまとめると、**「自転車通勤者について、他の人の平均交通費を参考に毎月一定額を控除することはできない。しかし、通勤用自転車について実際に必要な修理費が発生した場合には、その必要最小限度の実費を給与収入から控除してよい」**という取扱いです。
⇓