(Q1)入院患者が実施機関の指導に基づいて退院する際、帰住する住居がない場合、敷金等は必要となりますか?(Q2)土地収用法や都市計画法などの定めにより、立ち退きを強制されて転居が必要となった場合、敷金等は必要となりますか?

(A1)はい。この質問は、生活保護を受けている入院患者が福祉事務所の指導により退院するものの、退院後に戻る家がない場合、新しく住宅を借りるための敷金等を住宅扶助として認められるか、という質問です。

簡単に言い換えると、

「生活保護を受けて入院しているAさんに帰る家がありません。福祉事務所の指導で退院してアパートを借りる場合、敷金・礼金などの入居時費用を生活保護から出してもらえますか?」

という意味です。

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結論

このような場合には、必要性が認められれば、住宅を確保するために必要な敷金等を住宅扶助として認定することができます。

厚生労働省の生活保護実施要領では、**「入院患者が実施機関の指導に基づいて退院するに際し帰住する住居がない場合」**は、敷金等を必要とする場合の対象として取り扱われています。厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領について」

例えば、Aさんが長期間入院しており、入院前に住んでいたアパートをすでに解約しているとします。病状が改善し、福祉事務所から退院して地域生活へ移行するよう指導されたものの、退院後に帰る自宅や親族宅などがありません。

そこで新たにアパートを借りる必要があり、

敷金・礼金・不動産仲介手数料・火災保険料・保証料など、契約時に必要となる費用

が発生する場合には、制度上認められる範囲・限度額の中で、住宅扶助として認定できるものがあります。

ただし、退院すれば自動的に敷金等が支給されるわけではありません。 「帰住する住居がないこと」「退院後の生活のため新たな住居を確保する必要があること」「家賃や敷金等が住宅扶助の基準・限度額の範囲にあること」などを福祉事務所が確認します。

また、「敷金等」という言葉は敷金だけを意味するものではありません。住宅を借りる際に必要不可欠な費用について、通知で認められている範囲で認定できる場合があります。 そのため、賃貸借契約を結んでから請求するのではなく、原則として契約前に見積書等を福祉事務所へ提出して確認を受けることが重要です。

したがって一言でまとめると、**「生活保護を受けている入院患者が、福祉事務所の指導により退院する際、帰る住居がなく、新たに住宅を確保する必要がある場合には、一定の要件・限度額の範囲内で敷金等を住宅扶助として認定することができます」**ということです。

(A2)はい。このケースでは、一定の要件を満たせば、新しい住居を確保するための敷金等を住宅扶助として認定することができます。

この質問を簡単に言い換えると、

「道路建設や再開発などのため、法律に基づいて今の家から立ち退かなければならなくなった場合、新しいアパートを借りるための敷金などを生活保護から支給してもらえますか?」

という質問です。

生活保護の実施要領では、土地収用法、都市計画法などの定めるところにより立退きを強制され、転居を必要とする場合は、敷金等を必要とする転居の対象として扱われています。

つまり、本人が「もっと良い住宅に住みたい」などの自己都合で転居するのではなく、公共事業などによって現在の住宅から退去せざるを得ないため、新しい住宅を確保する必要が生じたケースです。

例えば、生活保護を受けているAさんの住んでいる住宅・土地が道路建設予定地となり、土地収用法等に基づいて立退きを求められたとします。Aさんが現在の住宅に住み続けることができず、新たにアパートを契約しなければならないのであれば、必要性を確認したうえで敷金等の支給を検討することになります。

ただし、重要なのが立退きに伴う補償金です。土地収用や都市計画事業などでは、転居費用や新居の契約費用などについて補償を受けられる場合があります。

そのため、

補償金等で敷金などを賄える → まずその補償を活用する

補償だけでは必要な費用を賄えない → 住宅扶助による認定の必要性を検討する

という考え方になります。

また、敷金等についても無制限に支給されるわけではなく、住宅扶助の基準・限度額や実際に必要な費用を確認したうえで認定されます。

したがって、一言でまとめると、**「土地収用法や都市計画法などにより強制的に立退きを求められ、新しい住居へ転居する必要が生じた場合は、敷金等の支給対象になり得る。ただし、立退補償金など他から支給される費用があれば、まずその活用を確認したうえで住宅扶助の必要額を判断する」**ということです。

記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士事務所