(Q)夫が数年前から行方不明のまま戻っていません。夫名義の不動産や預金がありますが、このような場合でも相続の手続きはできるのでしょうか?
(A)ご主人が数年前から行方不明の場合でも、すぐに相続手続きを行うことはできませんが、法律上の「失踪宣告(しっそうせんこく)」という手続きを利用することで、相続が可能になる場合があります。
目次
■相続手続きができない理由
相続は「死亡」を前提として開始します。
そのため、ご主人が生存しているのか死亡しているのかわからないままでは、相続手続き(不動産名義変更・預金解約など)を進めることはできません。
■相続手続きを可能にする方法
ご主人が長期間行方不明の場合、家庭裁判所に「失踪宣告」を申し立てることができます。
① 普通失踪(7年間消息不明)
行方不明になって 7年以上経過 している場合
→ 家庭裁判所が失踪宣告を認めれば、法律上「死亡したもの」と扱われ、相続が開始します。
② 特別失踪(災害・事故などの危難失踪)
海難事故・震災などの危険な状況で行方不明になった場合
→ 1年間消息不明 で失踪宣告が可能です。
■失踪宣告が認められた後にできること
- 不動産の名義変更
- 預貯金の解約・相続手続き
- 生命保険の請求
など、通常の相続と同じように手続きを進めることができます。
■申し立てに必要な主な書類
- 申立書
- 行方不明の事実がわかる資料(捜索願の写し・最後の連絡記録など)
- 戸籍謄本
- 利害関係人(妻・子)関係書類 等
※状況により必要書類は変わります。
■まず行うべきこと
- 行方不明の期間を明確にする
- 行方不明の経緯を整理する
- 家庭裁判所への失踪宣告の申立てを検討する
行政書士としては
申立書の作成サポート・添付資料の整理・相続全体の流れのアドバイス
といった部分でお力になれます。