(Q1)甲の転院後も50日間、家財道具が前の住居にあり、乙が家賃を払い続けていた場合でも、居住地の移転は認められるのでしょうか?その理由は何ですか?(Q2)病院の寄宿舎に住み込みで就労している場合、その状態がどの程度安定していれば寄宿舎を居住地と認定できるのでしょうか?
(A1)居住地の移転は認められる可能性があります。
わかりやすく言うと、
家財道具が前の家に残っていたことや、家賃を払い続けていたことだけでは、「まだそこに住んでいる」とは判断されません。
重要なのは、実際にどこで生活していたかです。
わかりやすい説明
例えば、
- 甲さんが病院Aから病院Bへ転院し、
- 転院後は病院Bで生活していた。
- 前のアパートには荷物が残っていて、知人の乙さんが50日間家賃を支払っていた。
このような場合でも、
- 実際の生活の拠点は病院Bであり、
- 前の住居で生活していなかったのであれば、
居住地は病院Bの所在地へ移ったと判断されることがあります。
なぜ認められるのか
居住地は、
「生活の本拠(実際に生活している場所)」
で判断されます。
そのため、
- 家財道具が残っていること
- 家賃を支払い続けていること
よりも、
- 実際にどこで生活しているか
- 生活の中心がどこにあるか
が重視されます。
まとめ
結論
- 居住地の移転は認められる可能性があります。
- 理由は、居住地は荷物や家賃ではなく、「実際の生活の本拠」で判断されるためです。
- 前の住居に荷物が残っていても、転院先で継続して生活している実態があれば、転院先が新しい居住地と認められることがあります。
生活保護の実務でも、福祉事務所は形式的な住民票や家財の有無ではなく、生活実態を総合的に判断して居住地を認定します。
(A2)「仕事が続いており、その寄宿舎で今後も生活していく見込みがある状態」であれば、寄宿舎を居住地として認定できます。
わかりやすい説明
病院の寄宿舎(職員寮など)に住み込みで働いている人は、一時的に泊まっているだけではなく、生活の本拠地になっているかが判断されます。
例えば、次のような状態であれば、居住地として認められる可能性が高くなります。
- 病院に正式に採用されている。
- 住み込み勤務が継続している。
- 寄宿舎で日常生活を送っている。
- 当分の間、退去する予定がない。
- 勤務や居住が安定しており、生活の本拠地になっている。
逆に、次のような場合は居住地と認められないことがあります。
- 研修や実習のために短期間だけ入居している。
- 数日から数週間程度の一時的な滞在である。
- 退職が決まっており、近いうちに退去する予定がある。
「どの程度安定していればよいのか」
法律で**「○か月以上住んでいれば認める」といった明確な期間は定められていません。**
そのため、福祉事務所は次のような事情を総合的に判断します。
- 雇用契約の内容
- 勤務が継続しているか
- 寄宿舎で生活している実態があるか
- 今後も引き続き居住する見込みがあるか
つまり、一定期間住んでいることよりも、「生活の本拠地として安定しているか」が重要です。
行政書士試験・実務向けの要点
病院の寄宿舎に住み込みで就労している場合は、その就労及び居住が継続し、寄宿舎が生活の本拠地として安定していると認められるときは、その寄宿舎を居住地として認定します。なお、安定性の判断に一律の居住期間の基準はなく、居住実態や継続性などを総合的に判断します。
この考え方は、生活保護における実施責任(どの福祉事務所が担当するか)の居住地認定でも用いられています。
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