(Q3)家族間の関係悪化と扶養義務の履行について 家族間で過去に対立があり、母や兄弟が長男に対して協力的でない場合でも、長男は法的に扶養義務を履行しなければならないのでしょうか?(Q4)扶養義務不履行の場合の対応について 長男が扶養義務を果たさない場合、どのような法的措置や行政指導が考えられるのでしょうか?
(A3)家族関係が悪化していても、親子・兄弟姉妹という法律上の扶養義務が当然になくなるわけではありません。民法上、長男には母や兄弟姉妹に対する扶養義務があります。
ただし、対立の内容や交流状況、長男の収入・生活状況などを踏まえ、実際に援助を求めることが適当か、どの程度の扶養が可能かを個別に判断します。虐待、著しい関係悪化、長期間の音信不通などにより扶養の履行が期待できない場合は、扶養照会を行わないこともあります。
したがって、不仲だから必ず扶養しなくてよいわけでも、無理に扶養させるわけでもありません。扶養が実際に受けられない場合でも、生活保護の申請や開始を妨げるものではありません。
(A4)長男が扶養しない場合でも、直ちに罰則や強制徴収が行われるわけではありません。
まず福祉事務所が、長男の収入・資産・生活費や家族関係などを調査し、扶養できる状況かを確認します。そのうえで、扶養能力がある場合には、援助の依頼や話し合いが行われます。
それでも、十分な扶養能力があるのに正当な理由なく拒否している場合は、次の対応が考えられます。
- 母本人による家庭裁判所への扶養調停・審判の申立て
- 必要に応じて、福祉事務所が申立てを助言・支援する
- 生活保護を実施した後、一定の要件を満たす場合には、生活保護法第77条により扶養可能額の範囲で費用を徴収する
ただし、長男が扶養しないことを理由に、母や兄弟への生活保護を直ちに拒否することはできません。必要な保護を先に行い、扶養問題は別途解決することがあります
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