(Q)令和6年度の障害福祉サービスにおいて、自立生活支援加算(I)と自立生活支援加算(III)を同一利用者に対して同時に算定することは可能ですか?
(A)結論
自立生活支援加算(Ⅰ)と自立生活支援加算(Ⅲ)を、同一利用者について同じ期間に同時算定することはできません。
この2つの加算は、どちらもグループホームから一人暮らし等への移行を支援するものですが、対象となる利用者や住居、支援の開始時点が異なる別の仕組みだからです。
それぞれの加算の違い
自立生活支援加算(Ⅰ)
通常のグループホームを利用している中で、本人から、
- 一人暮らしをしたい
- 家族との同居を目指したい
- 地域で別の生活をしたい
などの希望が新たに出た場合に、個別支援計画を見直し、一人暮らし等に向けた専門的な支援を行うことを評価する加算です。
計画を見直した月から6か月以内に、月1回を限度として算定します。
自立生活支援加算(Ⅲ)
入居前から一人暮らし等への移行を希望している利用者が、移行支援住居に入居し、一定期間、集中的な移行支援を受ける場合の加算です。
移行支援住居は、一般的なグループホームとして長期間生活することを目的とするのではなく、退居後の一人暮らし等への移行を目的とした住居です。加算の対象とならない利用者を移行支援住居に入居させることはできないとされています。
同時算定できない理由
簡単に整理すると、次の違いがあります。
| 加算 | 対象となる状況 |
|---|---|
| 自立生活支援加算(Ⅰ) | 通常のグループホーム利用中に、一人暮らし等の希望が生じた場合 |
| 自立生活支援加算(Ⅲ) | 入居前から移行を目的として、移行支援住居を利用する場合 |
同じ利用者が同じ時点で、
- 通常のグループホーム利用者として加算(Ⅰ)の対象となりながら、
- 移行支援住居の利用者として加算(Ⅲ)の対象となる
という取扱いはできません。
したがって、利用者の入居形態や支援内容に応じて、どちらか一方を算定することになります。これは両加算の制度設計から導かれる取扱いです。
具体例
加算(Ⅰ)になる例
Aさんは、通常のグループホームで生活していました。
入居後に、
「将来はアパートで一人暮らしをしたい」
と希望したため、個別支援計画を見直し、物件探しや家事練習などの支援を開始しました。
この場合は、**自立生活支援加算(Ⅰ)**を検討します。
加算(Ⅲ)になる例
Bさんは、グループホームへ入居する前から、
「一定期間の練習後、一人暮らしへ移行したい」
と希望していました。
そのため、移行支援住居に入居し、住居確保や生活訓練などの支援を受けています。
この場合は、**自立生活支援加算(Ⅲ)**を検討します。
同じ期間について、加算(Ⅰ)を重ねて算定することはできません。
まとめ
自立生活支援加算(Ⅰ)と自立生活支援加算(Ⅲ)は、同一利用者に同時算定できません。
- 加算(Ⅰ)は、通常のグループホーム利用中に一人暮らし等の希望が生じた場合
- 加算(Ⅲ)は、入居前から移行を目的として移行支援住居を利用する場合
- 利用者の入居形態と支援状況に応じて、どちらか一方を算定する
と理解すると分かりやすいです。
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