(Q1)食事提供体制加算の算定要件において、管理栄養士等を配置していない場合、どのような体制や手続きが必要ですか?(Q2)社団法人日本栄養士会や郡市区町村が設置・運営する栄養ケア・ステーション、または保健所等の管理栄養士等が献立の確認を行う場合、具体的にどのような点を確認してもらう必要がありますか?

(A1)結論

事業所に管理栄養士や栄養士を配置していない場合でも、一定の体制を整えれば食事提供体制加算を算定できます。

その場合は、外部の管理栄養士等による献立の作成や確認を受ける体制を整えることが必要です。

必要な体制

管理栄養士等を事業所に配置していない場合は、次のいずれかの管理栄養士・栄養士が献立の作成または確認を行います。

  • 法人内の管理栄養士・栄養士
  • 公益社団法人日本栄養士会または都道府県栄養士会が運営する栄養ケア・ステーション
  • 保健所等の管理栄養士・栄養士
  • 調理を委託している場合は、委託先の管理栄養士・栄養士

このような体制であれば、算定要件を満たします。

必要な手続き

外部の管理栄養士等に依頼する場合は、次のような手続きが必要です。

  1. 利用者の情報を提供する
    • 年齢・性別
    • 身長・体重
    • 疾病やアレルギー
    • 障害の特性
    • 食事の嗜好 など
  2. 献立を確認してもらう
    • 利用者に必要な栄養量になっているか
    • 献立内容や調理方法が適切か
  3. 必要に応じて助言を受ける
    • 栄養目標量(給与栄養目標量)の設定
    • 献立の改善方法 など
  4. 確認した記録を残す
    • 誰が確認したか
    • 確認日
    • 助言内容や修正内容

これらを行うことで、適切な栄養管理体制を確保します。

献立は何を確認してもらうの?

管理栄養士等には、例えば次の点を確認してもらいます。

  • 利用者の年齢や病気に合った内容か
  • 必要な栄養量を満たしているか
  • 障害の特性に応じた食事になっているか
  • 調理方法や食べやすさが適切か

単に「献立に目を通す」だけではなく、利用者に適した献立になっているかを専門的に確認することが求められます。

献立確認の頻度

献立の確認は、

少なくとも年度に1回以上

行う必要があります。

できるだけ年度の早い時期に実施することが望ましいとされています。

まとめ

管理栄養士等を配置していない事業所でも、食事提供体制加算は算定できますが、次の体制が必要です。

  • 外部(栄養ケア・ステーション、保健所、法人内、委託先など)の管理栄養士等が献立を作成または確認する。
  • 利用者の心身の状況などの情報を提供する。
  • 管理栄養士等から栄養面の助言を受ける。
  • 献立確認を年度に1回以上実施し、その記録を保存する。

つまり、管理栄養士等がいない場合でも、外部の専門職と連携して利用者に適した食事を提供できる体制を整えることが、食事提供体制加算の重要な要件です。

(A2)結論

栄養ケア・ステーションや保健所等の管理栄養士・栄養士には、主に、

事業所が提供する献立が、利用者の状態に合った栄養量・内容・調理方法になっているか

を確認してもらいます。

単に「献立表が作成されているか」を見るだけではなく、利用者の特性を踏まえて、栄養面から適切かを確認してもらう必要があります。

具体的に確認してもらう内容

1.利用者の心身の状況に合っているか

次のような利用者情報を踏まえて、献立が適切か確認してもらいます。

  • 性別、年齢
  • 身長、体重
  • 疾病や健康状態
  • アレルギー
  • 食事の好み
  • 障害の特性

例えば、肥満傾向、低体重、糖尿病、腎臓病などがある場合は、それらに配慮した栄養量や献立になっているかを確認します。

2.給与栄養目標量に合っているか

事業所では、利用者の特性を踏まえて、食事で提供すべき栄養量の目標を設定します。これを給与栄養目標量といいます。

具体的には、次のような目標量です。

  • エネルギー量
  • たんぱく質
  • 脂質
  • 炭水化物
  • 食塩相当量
  • ビタミンやミネラルなど

管理栄養士等には、

事業所が設定した給与栄養目標量を、実際の献立がおおむね満たしているか

を確認してもらいます。

3.献立内容のバランスが適切か

次のような点も確認対象になります。

  • 主食・主菜・副菜の組合せ
  • 肉、魚、卵、豆類などの偏り
  • 野菜の量
  • 同じ料理や食材が続いていないか
  • 塩分や脂質が多すぎないか
  • 利用者が食べやすい内容か

1食だけでなく、一定期間を通して栄養バランスが取れているかを見ることが重要です。

4.調理方法が適切か

献立名や栄養量だけでなく、調理の方法も確認の対象です。

例えば、

  • 揚げ物ばかりになっていないか
  • 塩分を抑える調理方法になっているか
  • 刻み食、軟菜食などが必要な人に対応しているか
  • 障害の特性に応じて食べやすく調理されているか

などを確認してもらいます。厚生労働省のQ&Aでも、献立には調理方法を含むとされています。

給与栄養目標量を設定していない場合

事業所に栄養士がいないため、給与栄養目標量を設定できていない場合は、栄養ケア・ステーション等に次のものを提供します。

  • 現在使用している献立表
  • 利用者の性別・年齢
  • 身長・体重
  • 疾病やアレルギー
  • 障害特性
  • 食事形態や食事上の注意事項

その情報を基に、管理栄養士等から、

  1. 給与栄養目標量の設定
  2. その目標量に沿った献立になっているか
  3. 必要な献立の修正や改善方法

について助言を受けます。

すべての日の献立を確認してもらう必要はあるか

毎日、すべての献立を確認してもらう必要はありません。

事業所で一定期間繰り返して使用している献立、いわゆるサイクルメニューを確認してもらうことで足ります。

例えば、

  • 1週間サイクル
  • 2週間サイクル
  • 1か月サイクル

など、実際に事業所が設定している期間の献立を確認してもらいます。サイクルの期間は一律に決められておらず、各事業所の献立運用に応じて判断します。

記録として残しておくもの

実地指導等に備えて、次の資料を保存しておくことが適切です。

  • 管理栄養士等に提出した献立表
  • 給与栄養目標量
  • 利用者の特性をまとめた資料
  • 献立確認書または確認報告書
  • 管理栄養士等から受けた助言
  • 献立を修正した場合の修正内容
  • 確認日、確認者の氏名・資格・所属

口頭で確認してもらうだけではなく、誰が、いつ、どの献立を確認し、どのような助言をしたかが分かる形にしておくことが重要です。

まとめ

管理栄養士等には、次の点を確認してもらいます。

利用者の年齢・体格・疾病・障害特性・嗜好を踏まえて、適切な給与栄養目標量が設定され、その目標量に沿った献立と調理方法になっているか。

給与栄養目標量を事業所で設定できない場合は、利用者情報と献立を提供し、栄養ケア・ステーション等に目標量の設定と献立改善の助言を依頼します。

また、確認対象は原則として、事業所で使用している一定期間のサイクルメニューで足ります。

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