(Q1)単身の入院患者や施設入所者に対して、住宅費の認定を3か月間延長する場合、どのような資料に基づいて認定を行うべきですか?(Q2)結核や精神疾患など、一般的に長期入院が必要な疾病の場合、住宅費認定の審査で特に注意すべき点は何ですか?

(A1)はい。ポイントは、「3か月以内に確実に退院・退所できる見込み」が客観的に確認できる資料に基づいて判断することです。

厚生労働省の実施要領では、単身者が入院・入所中も従来の住宅費を支払う必要がある場合、原則として入院・入所後6か月間まで住宅費を認定できます。さらに、病状の変化などによって6か月を超えることになった場合でも、その時点から3か月以内に確実に退院・退所できる見込みがあると認められる場合には、さらに3か月を限度として住宅費を認定できるとされています。

この「確実に退院・退所できる見込み」の判断については、単に本人が「もうすぐ退院します」と申し立てるだけではなく、たとえば次のような資料・情報をもとに確認するのが適切です。

  • 主治医の診断・意見
  • 医療要否意見書などに記載された入院見込期間
  • 病院・施設からの退院・退所予定日の確認
  • ケースワーカーが病院の医療ソーシャルワーカー等から確認した退院予定
  • 退院後の生活先や在宅生活への移行準備の状況

つまり、一番重要なのは医師や病院・施設側の客観的な情報によって、「おおむね3か月以内ではなく、3か月以内に退院・退所できることがかなり確実」と判断できることです。

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具体例

たとえば、

入院から5か月目に病状が悪化し、6か月以内の退院は難しくなった。
しかし主治医から「リハビリが順調ならあと2か月程度で退院可能」との意見が出ている。

このような場合、その医師の意見や病院側の退院見込みを確認したうえで、さらに最大3か月間、現在のアパートの家賃を住宅扶助として認定することが可能です。

逆に、

「退院時期は未定」
「少なくとも半年以上かかる」
「3か月以内に退院できる医学的見込みがない」

という場合には、この3か月延長の要件には原則該当しません。

したがって、簡単にまとめると、3か月延長の認定は、主治医の意見や病院・施設からの退院・退所予定など、客観的に「3か月以内に確実に退院・退所できる」と確認できる資料を基礎に判断する、と考えると分かりやすいです。

(A2)はい。結核や精神疾患など、一般的に入院が長期化しやすい疾病の場合は、「病名だけ」で住宅費を認定せず、その人について本当に6か月以内に退院できる見込みがあるかを慎重に確認することが重要です。

厚生労働省の実施要領では、単身者が入院・入所中も従来の家賃を支払う必要がある場合、入院・入所後6か月以内に退院・退所できる見込みがある場合に限って、6か月間を限度に住宅費を認定できるとされています。

そのため、結核や精神疾患だから一律に「長期入院になる」と判断するのも、逆に本人が「半年以内に退院したい」と言っているだけで認定するのも適切ではありません。主治医の意見、治療経過、入院見込期間、病院側の退院支援計画などを確認し、個別に判断する必要があります。

特に注意したいのは、次の点です。

  • 入院時点で、すでに6か月を超える入院が医学的に見込まれていないか
  • 主治医が示している入院見込期間はどの程度か
  • 病状が安定すれば実際に退院できるのか
  • 退院後に戻る住居として、現在の住宅を維持する必要性があるか
  • 入院後の病状変化により、当初の退院見込みが変わっていないか

たとえば、精神科入院で主治医から「治療には少なくとも1年以上必要」と明確にされている場合、原則として「6か月以内に退院できる見込み」という要件を満たさないため、単に住宅を残しておきたいという理由だけで住宅費を6か月認定することは難しくなります。これは、長期入院者について別途、世帯分離などの取扱いが設けられていることからも分かります。

一方で、結核や精神疾患であっても、主治医が「治療経過が順調で、3~4か月程度で退院できる見込み」と判断しているのであれば、病名だけを理由に住宅費を認めないという扱いにはなりません。

また、当初は6か月以内に退院できる予定だったものの、入院後に病状が変化して6か月を超えることになった場合には、一定の条件のもとでさらに3か月を限度として住宅費を認定できる取扱いがあります。

したがって、実務上は、

「結核・精神疾患だから長期入院」と病名だけで判断するのではなく、主治医等の医学的資料を基礎として、その患者本人について6か月以内(延長の場合はその後3か月以内)に退院できる具体的・現実的な見込みがあるかを慎重に審査することが重要

という理解でよいです。

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